汚泥リサイクルで一石二鳥

すごいね。汚泥のリサイクル率って80%もあるんだ!
完全リサイクルも夢じゃないじゃん。
どうしてそういう夢のあるインフラ整備にカネをつぎ込まないのか?
アホな財政均衡原理主義財務省自民党の土建利権を干上がらせたいミンスの共同謀議ですか?

時事深層
放射性汚泥、再利用のウラ技
北爪匡
2011年7月6日(水)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110704/221270/

(略)
 そこで新たなリサイクル手段として国交省が掲げてきたのが下水道の「循環のみち」構想だ。

 旧来の下水処理の枠組みは、浄化した水は川や海に流し、残った汚泥は埋め立てや焼却をする、一方向の処理方法だった。だが、新構想では汚泥や下水道そのものをエネルギー資源ととらえ、再利用する循環型システムを構築しようとしている。

 特に汚泥の場合、有機物を多量に含むため、バイオ系の資源として活用の余地が大きい。東京都など一部の自治体では汚泥をエネルギー資源として利用する動きが広がりつつある。中でも下水道インフラの全体的な再構築を実現したのが神戸市だ。

 1995年の阪神・淡路大震災によって、神戸市では市内の下水処理機能の3分の1を担っていた東灘処理場が被災。約100日間の機能停止を余儀なくされた。

神戸に学ぶ新・下水道技術
 これを契機に、神戸市は下水道インフラの抜本的な見直しに着手した。まずは下水道のネットワーク化で、一部の処理場が停止した場合でも、別の処理場に下水を流せるよう、市内5つの処理場を結び、融通し合える体制に16年をかけて整備した。

 そして、インフラ見直しの最大の目玉として、汚泥を利用したメタンガスの精製設備を導入した。同市は神戸製鋼所の環境関連事業子会社、神鋼環境ソリューションと共同で、大量の汚泥を発酵させることで、高濃度のメタンガスを発生、抽出する技術を確立した。

 現在、1日に精製できるメタンガスの量は気体で1万m3に及び、神戸市では2008年から市営バスや民間車両などガスで走る自動車に供給を始めた。年間に1万3000台分の自動車に供給できるという。

 さらに昨年には成分を調整することで、全国で初めて市内の都市ガスへの供給を始めた。一般家庭にも供給することで、汚泥によるエネルギーの循環システムを構築した。同市の下水道河川部計画課の山地健二課長は「資源を循環させることで、新たな付加価値を見いだしていきたい」と話す。

 今回、汚泥からメタンガスを抽出する方式が特に注目されているのは、「途中で放射性物質を分離することもできる」(国交省)からだ。今回のように汚泥が放射性セシウムを含有していても、ガスであればリサイクルの有効性は変わらない。

 神戸市が震災を機にインフラを刷新したように、こうした下水道の新技術は放射性物質検出の問題への対処に限らず、東日本大震災における復興の一助にもなる。
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