政府庁舎連続爆破事件

テロは否定されるべきだ。
だが軍事独裁国家の圧倒的な専制者に一個人が抗う手段が他にあっただろうか。
合法的法廷闘争の果ての決心は重い。
イデオロギーや民族問題と無縁な市井の民が為したという事実も重い。
「中国」が真に民主化するまで第二第三の撫州事件は続くだろう。

中国:容疑者とみられる男、現場で死亡 連続爆破事件で
2011年5月27日 8時5分
  
 【上海・隅俊之】中国・江西省撫州市の政府・検察庁舎3カ所で26日朝に起きた連続爆破事件で、容疑者とみられる元農民の男(51)が現場で死亡しているのが同日夜までに見つかった。ほかに1人が死亡、6人が負傷した。新華社通信が伝えた。
 
 男とみられる人物はインターネットのブログに「私は今まで罪を犯したこともない。住宅建設のために違法に立ち退かされ、巨額の損失を受けた。10年に及ぶ裁判もうまくいかず、望まぬ道を行くしかない」と書き込んでいた。土地収用や強制立ち退きに抗議するために政府庁舎を狙って自爆したとみられる。
 
 中国では農村部の都市化が急速に進む中、強制立ち退きなどをめぐって住民が行政側と衝突する事件が多発し、社会問題化している。