現代科挙試験

どんどん悪化しているじゃん。知れば知るほど絶望的な気分になる・・・

2011年2月21日(月)
希望はソウル大学、だめでも絶対ソウルの大学
“学歴インフレ社会”韓国の教育事情(1)
高安雄一
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110217/218473/
(略)
 なお、単純に四年制大学への進学率を比べた場合は、韓国53.0%、日本47.8%と、韓国が5%程度上回っています。
(略)
大学進学率は1990年代初頭でも30%前後にとどまっていましたが、1993年前後から急速に高まり、2000年には80%を超える水準に達しました(図1)。高い大学進学率は、最近の特徴なのです。
(略)
 一般的に高校卒業生は、「高卒より大卒」、「専門大学より四年制大学」、「地方大学よりソウルの大学」、「ソウルの大学の中でもソウル大学」を目指す傾向にあります。この中でも特徴的なのは、「地方大学よりソウルの大学」という価値観がかなり強いことでしょう。
(略)
 この学歴ヒエラルキーの上を目指し、高校生たちは日々、勉強を続けているわけです。ではなぜ高校生たちは良い学歴を目指そうとするのでしょうか。それは、韓国では学歴が個人の能力の証明する役割、つまりシグナルとしての役割を強く持っているからです。
(略)
 そこで政府は1980年に「7.30教育措置」を策定し、大学別の本試験を廃止、原則的に入学予備考査の成績だけで大学の合否判定を行うとの枠組みを盛り込みました。
この措置により、1981年から国公立・私立大学の大学別の本試験が無くなりました。
(略)
 韓国では大学への入学は国が行う試験により一元管理されているのです。しかし全ての大学の合否が、全国一律の試験で決まる制度は、大学の序列化につながりました。つまり、どれだけの点数を取ればどこの大学に入れるというように、大学間の客観的な比較が容易となり、国公立、私立問わず大学に順位が付いたのです。
(略)
 このように学歴によって賃金格差が生じているのは確かです。人生の成功は賃金の多寡で測れると仮定すれば、学歴が人生の成功につながっていると言えます。
(略)
 前出の有田教授は、1990年の衡平調査などを分析し、韓国社会ではホワイトカラー職の地位が望まれる中、そのための方法は「より良い学歴を取得すること」が唯一のものになっていると指摘しています。
(略)
 さらに大企業やホワイトカラーといった良い働き口ほど、採用の際に出身大学を重視している点を明らかにし、このために名門大学の入試熱が高まっていると結論付けている研究もあります(※12)。