ハングルは優秀な文字か?

こないだ韓国・朝鮮を無理矢理マンセーする変な人に粘着されたんだが、その主張のひとつにハングルは優秀な文字だ!というのがあった。
興味が無くて考えたことがなかったのが、実際どうなのかな?と疑問に思った。
以下はその考察である。
実在するハングルとはいったん離れて理屈の上でどうなるかを考察しているので朝鮮語理解にはまったく役立たないのはいうまでもない(笑)
 
まず、簡単に言えばハングルって発音記号をそのまま読んでいるようなものだと思う。
アルファベットは23文字あるが、朝鮮語は「24文字(子音14・母音10)」ある。

http://kajiritate-no-hangul.com/
ところがアルファベットと違い上記「24文字」はまだ文字とは言えない文字の要素でしかない。(字母っていうらしい)
ハングルに於いてはこの文字素を組み合わせ文字を作成する。
      
つぎに朝鮮語の発音原理から「初〜中〜終」の3要素として「子音+母音+子音」で1文字が基本だということを押さえる。
すると14×10×14=196文字あることになる。
 
せっかくの音素なんだからバラで使いたいと思うのは漏れだけか?
字母を並べてアルファベット的に使えたら良かったのに・・・
英語でいえば「a」と「b」を単独で使えず「ab」「ac」「ad」「ae」「af」……といった文字が存在するようなものじゃないか?
ちなみに日本語も母音「a i u e o」と「- k s t n h m y r w」の組み合わせが癒着して表音文字になっているので他人事ではないが。
まぁ朝鮮語の発音パターンと対応させるのにセットの方が都合が良かったのだと好意的に解釈しておこうw
 
ところがまだ話は終わらず、ホントは合成字母ってのがあるので母音は21+子音19=40文字素になるのだそうだ。
上述196はホントは7581文字!
多すぐる・・・
 
更に実際には音素の組み合わせは2要素のときも4要素のときもあるらしい。
それに加えて要素の並べ方の問題もある。
2要素のときは左右に並べるか上下に並べるかで2種類になるし、3要素のときの並べ方も3種類あるようだ。4要素は1つだけ。
すると理屈の上では、
 
2要素:21x19x2=798
3要素:21x19x19x3=22743
4要素:21x19x19x19=144039

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合 計:167580
 
って17万文字??? (;^_^A アセアセ…
 
まあ、実際にはいろんな(恣意的な)規則があるのでそこまではいかず、
基本的な2字の組み合わせ399(21×19)に終の文字の組み合わせで11,172文字が理論値になるようだ。
拡大切音表399文字↓

 
もっともその中で日常使われるのは2350字くらい、多くても5000字は超えないという。
でも・・・常用ハングル?2350字は、日本語のひらがな・カタカナ92字+常用漢字2136字=2228字より多い。。。
これは多くの人がもっている「表音文字だから簡単ニダ」というイメージとは大きく異なるのではないだろうか。
少なくとも読めるとはいえ、使用文字数からいうとハングルはあんまり楽とは言えない気がする。
ひらがなぶんだけでぶんしょうをかくことのふじゆうさをかんがえれば、かんじをはいじょしたいみはあんまりないようにおもう。
(まぁ漢字排除はベトナムもそうだけど中華文明圏からの離脱の意味が大きいんだけどね)
 
だが、ハングルの偉大さはそれだけじゃないニダ!
表音文字の組み合わせというシステムのお陰で世界中の言語を表現できるニダ!
というんだけど、、、
よく考えてみたらハングルは必ず文字中に母音が含まれるんだよね。
それじゃ子音が連続する印欧語族なんか全然ダメじゃん。
それにそもそもハングルでは存在しない子音があるし。
 
たとえば基本24文字の発音表から英字だけ取り出す。

a ya eo yeo o yo u yu eu i
g/k n d/t r/l m b/p s ng j/ch ch k t p h

超簡単にabc順に並べてみる。

a [b/p] (c) [d/t] (e) (f) [g/k] h i [j/ch] k [r/l] m n o p (q) [r/l] s t u (v) (w) (x) (y) (z)

すると、こうなる。
 
()は無い音:c,e,f,q,v,w,x,y,z       9文字
[/]は確定しにくい音:b/p,d/t,g/k,j/ch,r/l 5文字<>は余計な?音:ch,eu,eo,ng,ya,yu,yeo,yo 8文字
 
やっぱり音素も朝鮮語に特化しているんだな。
これじゃ世界化は難しい(笑)