言葉が商品


 
言われて見ればそのとおり、日本人は言葉そのものの商売が下手なんだな
まずは論理、そして語学、そのうえで交渉
たいへんだな

2011年1月28日(金)
欧米ビジネスの攻めのテクニックを身につける
核心は「ふっかけ」
林則行
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110120/218058/?P=3
(略)
 日本は経済は一流、外交は二流と言われてきました。
 
 それでも日本は輸出大国を築いたわけですから、その間当然外国人とビジネスの交渉を行ってきたはずです。日本人は交渉下手だと言われながらもよく健闘していると言えるでしょう。
 
 ではなぜ、外交については輸出と同様の及第点をつけることができないのでしょうか。その理由は簡単です。輸出をする場合はその製品が目の前にあります。売り手も買い手もプロ同士ですから、製品の質は言葉を交わさなくてもわかります。英米人が言葉巧みに日本製品をこきおろしたとしても、製品そのものに優位性があればこちらの勝ち目は高いです。
 
 これに対して、外交では優位性を示す製品がありません。Whyと聞かれてBecauseと答えれば、負けない答弁はできますが、勝てるとは限りません。外交ではふっかけの精神が欠けているのかもしれません。
 
 ふっかけの本質は収奪ですが、相手側がこのようなやり方で来る以上、自分も同じ方法を取らざるを得ません。国際社会では相手が英語で来るため、こちらも話さざるをえないのと同じです。
 
 交渉を担当するのは英米でもエリートだけです。交渉の極意を身に付けた人だけが冷徹な作戦に出ます。そして、最初の提示が「ふっかけ」として出て来ます。それを正当化するまことしやかな理屈と押しの強さでせまってくるのです。
 
 こちらも同じ手を取らざるを得ません。そのうち相手側も、「こいつは交渉術を知っているんだな」と分かります。すると、無茶は時間の無駄だと分かり、態度が軟化してきます。それでも簡単に妥協してはいけません。このコツがつかめれば、外国人との交渉は難しくはありません。
(略)