東京裁判の謎を解く

     
日本外交の行き詰まりは外務省の保身にあり。

日本外務省が1941-12におけるパリ不戦条約違反の非を認めず、パールハーバー攻撃は「侵略」であって自衛ではありませんでしたとも絶対に認めないために、蒋介石の1937-8上海総攻撃について、日本側は、これを「蒋介石の侵略であり、日本の自衛だった」と言い得ない。シナ人による逆の宣伝(支那事変は日本の侵略であり、シナの自衛戦争だった)を、大々的に許してしまうのである。
 事実は逆だった。支那事変こそ日本の自衛戦争であった。パールハーバーは日本の侵略だった。自衛であればこそ、与えたコラテラル・ダメージも情状が斟酌される。それについては、イラク戦争以後の米人には、まったく説明は要らないのである。
 しかし外務省がパールハーバーを、外務省も一枚噛んだ侵略プロットだったと認めない限り、支那事変につき、これは蒋介石の侵略ではないかと、日本人は言いにくい。そして、残念ながら、侵略者が与えたコラテラル・ダメージを許す者などどこにも居やしないのだ。

 シナ人は、日本外務省の急所・弱点に、気付いている。日本外務省が1941パールハーバーでの犯罪加担を認めない限り、シナ人は、靖国問題東京裁判を、日本攻撃の永久のカードにできる。それに外務省は反撃しない。官僚組織のステイタス防衛のために、そう、決めているのだ。

TITLE:兵頭二十八の放送形式
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