売春婦の人口比

   
売春婦というのありふれた職業である。
売買春というのはありふれた産業である。
歴史的に見ると非常に多くの人が従事している。
しかも直接的な当事者以外に周辺で働く人も含めれば膨大な人が関わっている。
にもかかわらず、実態がよく分からない。
タブーに触れるからだろう。
しかし根絶できないのであれば社会の中に正規の場所を与えるべきだと思うのだが、どうなんだろうか?
(同じ論法で泥棒にも正規の場所を与えろということにはならないけど。)
   
数量的イメージを確認したい。
   
売買春といえば、タイである。
その売春婦(夫)の人数は政府統計で6万人だそうだ。人口6千万人の0.1%である。しかしこれは少なすぎる。イメージが合わない。一説に100万人といわれるし、現地紙でも30〜60万人という数字を見た記憶がある。どうしてこういう事になるかというと、いわゆるグレーゾーンが大きいからだ。おそらく政府統計はソープ嬢などだけを集計し、酌婦業を勘定していない。僕の印象では60万人=1%が妥当な感じがする。16〜35歳の女性の5%くらいじゃなかろうか。
   
タイの隣国カンボジアは、8万人/1300万人とするなら0.6%だ。
   
次に韓国だが、26万人だそうだ。これもやはりグレーゾーンを除外していると思われる。100万人/5000万人≒2%というのは多すぎるように思うが、タイよりは比率が高いと思われる。1%+αだろう。
   
中国はWHO推定で600万人=0.5%だが、もっといるだろう。1%くらい?
   
欧州一の売春大国のスペインでは30万人/4200万人=0.7%。イギリスは8万人/6000万人=0.1%?しかしこれもぁゃιぃ
   
で、日本であるが、やっと戦前レベルに経済復興した1955年頃、50万人/9千万人=0.5%だ。戦前、売買春業に身売りする娘の増加が青年将校の怒りの一因だったわけだったが、2.26事件当時の内地人口7000万人に対して(出典紛失したが)僕の計算では30万人くらだったはず。やっぱり0.5%で決起したわけである。
現在の日本では・・・わからん。外国人売春婦は人口比0.1%になるが、外国人比率を20%と見込めばやはり0.5%くらいか?
    
というわけで、戦後の売春人口は世界的には多いところで1%前後、それ以外では平均0.5%前後。日本も0.5%くらいというのがホントのところではないだろうか。
   
0.5%の人口比は、女性比だと1%である。
15〜35の売春適齢期?で考えれば、3%くらいだろうか。
40人学級5クラスの標準規模の共学校なら、3人くらい売春婦に就職すると。
   
◆日本◆

日本政府が初めて日本における売春の実態調査に乗り出した、つまり自らの罪を認めたのは1955年7月8日に発表した「売春白書」によってだった。これは当時の労働省婦人少年局によるものであった。

さきの昭和史事典によると以下のような記述がある。<白書はまず集娼地と、13万人近い売春婦の数にふれ、そのほか「もぐり」「街娼」などを含めると全国の売春婦の実数は50万人に及ぶとの推計を述べている。

また、これら売春の行われる地域は、付近に学校・公共施設があるなど、一般市民の生活の場所と隣接、混在していること、37,000に及ぶ業者の多くが戦災・引揚げ・失業など生活難打開のため、戦後はじめてこの道を選んだこと、売春婦になった婦人には一般家庭の婦人が多いとしているが、動機は生活苦のほか道徳観の低下があると指摘している>

また1人が1晩に取る客の平均数は2人から4人。実質収入は雇い主7分、本人3分以下>などとも述べている。なんとも淀んだ貧しさが漂って来るが、当時から「道徳観の低下」が指摘されていたということは、売春が永遠になくならないことをも示唆している。

http://p-www.iwate-pu.ac.jp/~tokuhisa/watanabe/karyuukai.htm

売春禁止法案が国会に上程されていた1956年には娼婦たちを日本の根幹的な貧しさから描いた若尾文子(あやこ)、京マチ子など豪華な女優人による映画「赤線地帯」が封切られたが、赤線地帯(地域)として中でも有名なのがかつて遊郭のメッカ東京・吉原で、そこは新吉原特飲街とよばれ、約300軒以上の特殊飲食店と1200人以上の私娼が、また全国のおもな都市や温泉地などの赤線地帯には一時6万人以上の私娼がいたといわれている。
これに対して、東京の銀座・有楽町・新橋だけでも700人、6大都市で4万人を超えた、いわゆる街娼(ストリート・ガール、闇〈やみ〉の女、夜の女・パンパン)は違法として取締りの対象になった。もとより彼女たちは、戦争や戦災で夫や父親等を失い、生きるために体を売るしかなかった人々であった。

http://216.239.51.104/search?q=cache:5eWb1VRJGxYJ:www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/akasenntitai.htm+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%80%80%E5%A3%B2%E6%98%A5%E3%80%80%E4%B8%87%E4%BA%BA&hl=ja&gl=jp&ct=clnk&cd=19

日本で性産業に従事する外国人は12万から15万人いるといわれている。彼女達1 は通常、興行ビザもしくは観光ビザで入国する。

http://216.239.51.104/search?q=cache:rQT2k71NlR0J:www.realiser.org/migrant/repo2005/0417.htm+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%80%80%E5%A3%B2%E6%98%A5%E3%80%80%E4%B8%87%E4%BA%BA&hl=ja&gl=jp&ct=clnk&cd=41

◆韓国◆

韓国の買売春の市場規模は、2003年時点で約26兆ウォン(約2兆6000億円)と国内総生産の5%を占め、売春業に携わる女性数も約26万人(満20歳から34歳までの女性の4%)にのぼる。古くからの伝統的外貨獲得手段で、親が娘を業者に売り渡すことも常態的である。2次大戦中は朝鮮人による悪徳売春業者が跋扈し、わざわざ日本軍が取り締まりの通達を出すほどであった。韓国政府は2004年9月23日に「性売買被害者保護法」と「性売買斡旋等処罰法」を成立させ私春窟の壊滅、売春業の弱体化を狙ったが、翌月帽子にマスク姿の売春業に携わる女性約数千人が生存権の保障を求め「生存権を踏み潰さず我々の職業を認めよ」「対策の無い性売買法で全国が売春街と化す」などと前述2法の撤廃を求める抗議デモを起こした。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%B2%E6%98%A5

弊誌第6号(2003年11月30日)で筆者は、韓国の売春人口は推定約70〜100万人、20〜30代女性人口の8人に1人が売春産業に従事している現状を紹介し、「欲望とストレスを飲み込みながら売春共和国はますます肥大していくのか」という言葉で結んだ。
http://www.geocities.jp/lucky0374jp/vol06.html
ところが9月23日、世界に比類を見なかったその「売春共和国」が、文字通り一夜にして跡型もなく消え去った。
http://www.geocities.jp/lucky0374jp/vol32.html

◆中国◆

中国の売春婦の数は2003年のWHO報告書では、600万人。
専門家の調べでは1000万人から3000万人。
中国公安統計でも、日欧米だけでも6万人。

http://ameblo.jp/nyaonnyaon/entry-10004714891.html

◆タイ◆

仏暦2541年の統計によればタイ国内に63,941人の売春夫または売春婦(男2,806人、女61,135人)がいろとされ、最年少は12歳、最年長は53歳であり平均年齢は25歳であると発表されています。
育った家庭の経済状態が貧困でありその結果として義務教育すら満足に受けることができず、さらには仕事に就くこともできないため売春に手を染めるタイ人が後を絶ちません。
仕事先で最も多いのがバンコク市で24,466人、次いでタイ中部の16,343人、タイ南部11,328人、逆に最も少ないのがタイ北部の3,876人です。
http://sawasdee.value-net.net/society.html

性産業が目につく点では、タイは世界でもトップ、6,100万人の人口のうち100万人もが売春をしていると思われる。
http://72.14.203.104/search?q=cache:62vCYFg1EoEJ:www.ne.jp/asahi/yasunao/picard/time/0010/back.htm+%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%80%80%E5%A3%B2%E6%98%A5%E4%BA%BA%E5%8F%A3%E3%80%80%E4%B8%87%E4%BA%BA&hl=ja&gl=jp&ct=clnk&cd=190

カンボジア

理論上は売春は違法である。しかし、実際問題として大多数のカンボジアの男性はしばしば女性を買う。
1,300万の人口に対し8万人の性労働者がおり、その圧倒的多数は16歳未満である。
わずか5歳の幼い子どもたちもベトナムからカンボジア、特にプノンペン郊外の村にこっそり連れてこられ、国内外の小児性愛者の欲望を満たしている。
2002年『タイム』誌は、カンボジアを「性倒錯者たちの楽園」とする記事を掲載した。
http://blog.goo.ne.jp/jicrc/c/f994b854a454e67ad5057799dc4f9175

◆イギリス◆

3人までの売春宿合法化

イングランドウェールズで3人までの売春宿が合法化されそうだ。英政府は17日、新たな法案を発表した。従来は売春婦1人のサービスだけ認められていた。政府は2人の売春婦に受付など1人を加えた売春宿を公認する方針。
性産業に従事する女性の安全確保のほか、周辺地域の環境改善に貢献するとしている。
さらに麻薬、アルコールなどの依存者に治療やカウンセリングといったサービスを提供する。一方、路上で女性を買う男性に対しては運転免許の没収など、厳しい措置が盛り込まれた。初めて摘発を受けた場合、更正プログラムを受けさせるだけで、罰金は科されない。
現在、売春に従事している女性は全国で約8万人に上るとみられる。
(NNA BigEye 2006/01/19)

◆スペイン◆

デモ:売春婦が「反売春キャンペーン」に反対 スペイン(毎日)

【パリ福井聡】
スペインの首都マドリードで27日、売春婦約100人が市当局の「反売春キャンペーン」に反対するデモを繰り広げた。
右派・国民党が政権を握るマドリード市当局は今月から「売春婦はあなたが買うから存在する。性的な人権の搾取に貢献しないで!」と男性に訴えるキャンペーンを展開。しかし、デモの女性たちは「これまで仕事をしていたホテルは私たちを追い出し、一定額を『搾取』される別の場所(売春宿など)への移動を余儀なくされている。これこそ非人間的な扱いだ」と主張した。
市当局はスペイン全体で性産業は年間30億ユーロ(4200億円)を稼ぎ出していると推定するが、売春婦は全国で30万人はいるとみられ、1人当たりの年収は1万ユーロ(140万円)しかない。政府統計によると、スペイン男性の買春行為は欧州で一番高い率という。

http://plaza.rakuten.co.jp/ebisuuta/diary/200511300000/