模造天守 女系天皇という文化破壊

   
想像していたとおりの結果が出た。
   
皇室を維持するために「女系天皇」を認めるそうだ。
   
女系天皇」など語義矛盾だ。
天皇とは男系で神武天皇に繋がる祭司王のことだ。
女系になればそれは天皇ではないのだ。
国民統合の象徴である一個人に過ぎない。
そもそも天皇ではないのだから血筋にこだわる必要はない。
国民投票でもして適当な人物を選べばよい。
   
こんな単純な理屈すら理解していない馬鹿が多すぎる。
わかったうえで天皇制廃止を主張するならまだ許せる。
はなはだしきは天皇制を守るために女系を認めろという自称保守派すらいる。
頭痛を治すためには頭を切ってしまえば良いと言っているようなものだ。
    
高松塚古墳を思い出す。近代になって散々いじくって、最後は保存のために解体=破壊するそうだ。
    
男女同権だから女系を認めろと言う人がいる。
    

伝統というのは、理由を問う必要はないのだ。歴史的に続いてきたように続いてゆけばよい。所詮後代の人間には十全な意味は分からない。常に謎として参照される。これはある意味で自然や世界を分かり切った気になってはいけないということと似ている。いわばある時点から歴史は自然になるのだ。
確かに歴史的な天皇制と近代の、戦後の天皇制がそのままでは

皇位継承女系天皇前提に「長子優先」提案 有識者会議
 小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」は7日、首相官邸で第15回会合を開き、吉川弘之座長(元東京大学長)が、女性・女系天皇容認を前提に、皇位継承順位を「長子優先」とし、現行の「永世皇族制」を維持する方向を強く打ち出した「たたき台」を示した。同会議はこれを基に意見集約を図り、今月末に最終報告をまとめる。 

 皇位継承順位をめぐっては、男女にかかわらず出生順に順位が決まる長子優先案と「兄弟姉妹の中で男子優先」案が主要な選択肢として示されていたが、たたき台は、早期の「帝王教育」がしやすい長子優先案に力点を置いた。これまでの同会議の議論で男子優先案は、現行制度には近い半面、女子が先に生まれても弟ができると継承順位が逆転するため安定性に欠けるとされ、この日の会合でも、長子優先案が大勢を占めた。

 一方、たたき台は皇族の範囲について、天皇との世数を限定しない永世皇族制が望ましいと提案。女性・女系天皇を認めるためには、女性皇族が結婚後も皇族にとどまるよう制度改正する必要があるとしている。

 吉川座長の提案に対し明確な反論はなく、最終報告の骨格は固まったが、「国民が納得できる説明が必要」との立場から、意見集約は行わず、文案調整を続けることになった。

 有識者会議は同日で今月末の最終報告決定前の公式会議を終了。今後は、吉川座長が各委員から個別に意見を聴き、非公式会議を重ねて最終報告をまとめる。【野口武則】  ◇   ◇

 「皇室典範に関する有識者会議」の吉川弘之座長は7日、寛仁親王殿下が同会議の「女性・女系天皇容認」方針にエッセーで疑問を投げかけたことについて、首相官邸で記者団に対し、「それによってどうということはない」と語り、最終報告の取りまとめに向けた議論に影響はないとの認識を示した。小泉純一郎首相も同日夜、記者団に「個人個人の発言は発言として、そういう点も踏まえて議論しているわけですから」と述べ、有識者会議の結論を尊重する考えを示した。【中田卓二】 

毎日新聞 2005年11月7日 21時19分 (最終更新時間 11月8日 4時38分)

URL:http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20051108k0000m010100000c.html

天皇を粗末にする人達

江戸時代、天皇の給金は2万石の小大名とほぼ同じだったそうだ。
すると現在の貨幣価値にして一石≒一両で換算すると20〜60億円である。
一方現在の皇室費は全体で220億円ということになっている。
しかし、ほとんどが警備費などの人件費に消えるので、実際の皇室の家計と言う意味では50億円程度と言われる。もちろん、それすら皇族が勝手に使えるわけカネという訳ではなく、またまた組織の人件費に消えて、自由になるお金は2億円。しかもそれすら他の皇族への援助に過半が消えるのが実情だそうだ。
そう考えてみると、なんとも慎ましい生活で、高齢にも拘わらずその程度のカネでこき使われる天皇陛下が気の毒である。
で、僕が驚いたのが、実質的な皇室経費が50億円であるということで、奇しくも冷遇されていた江戸時代の収入に匹敵していることだ。
つまり戦後の天皇はまったく粗末にされているのである。