内モンゴル分離独立運動


つうか、遊牧民は人口が少ないのがネックだよな。。。
しかし同胞は独立国をもっている。
この差は大きい。
いずれ中国も民主化せざるを得なくなる。
そのとき民主中国のなかで一定の自治権を回復するのがもっとも平和的現実的路線か。

中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス
2011年6月1日(水)
デモ騒動、内モンゴルで何が起こっているのか
「私たちの人権は、血を流して戦う覚悟がなければ守れない」
福島香織
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110531/220327/
(略)
あまりに綺麗な発音なので、「モンゴル族なのにどうして普通話がそんなにうまいの?」と問うと、彼女はちょっと情けなさそうに笑って「モンゴル族は美しい普通話を話せないと生きていけないのよ」と話した。
(略)
 バト・ソワさんは言う。「当初民族自決を掲げていた中国共産党と協力し内モンゴル自治区を設立したモンゴル族は、本当の自治権が得られると思っていたが裏切られた。文化大革命では、モンゴル族というだけで分裂主義者と断罪され、十数万人が粛清された。モンゴル族はずっと漢族に裏切られ続けています」。
(略)
 そしてこう続けた。「今、南モンゴル内モンゴル)で深刻な事態が発生していますが、その根っこは兄の事件と同じなのです。モンゴル族というだけで、差別され、警戒され、弾圧される。モンゴル族文革は終わっていない」。
(略)
 その夜、トラック運転手とメルゲンさんらは口論となり警察が仲介に出てきた。こう着状態となったので、双方がそれぞれに夕飯を食べ始めた。漢人のトラック運転手たちはその時、聞えよがしに「俺らのトラックは全部保険に入っているんだ。くそモンゴル族遊牧民を殺したところで、40万元程度の賠償金で済む。いっそ何人か殺してしまうか?」と話し始めた。

 恐らく酒も入っていたのだろう。深夜になって、運転手たちはおもむろに、トラックに乗り込み、草原の上で休んでいたメルゲンさんたちに向かってクラクションを鳴らしながらが突っ込んでいったのだった。

 メルゲンさんらは逃げようとしなかった。トラックの前に手を広げて立ちはだかった。まさか本当に引き殺すつもりとは思わなかったのだろう。トラックはメルゲンさんをひき、150メートルほど引きずった。そのあと2台目、3台目のトラックがメルゲンさんの上を走り過ぎた、という。
(略)
 かつて私が中国国内で出会ったモンゴル族は、私の家庭教師を含め、漢族以上に漢族社会になじもうと努力してきた人ばかりである。海外で独立運動を掲げる組織の規模も数も、ウイグル族チベット族に比してずっとささやかだ。
 
 しかし、最近はそんなモンゴル族の中にも「結局は戦わなければ何も得られないのか」とつぶやく人も出てきた。バト・ソワさんも、兄の事件を経験した後「私たちの人権は、血を流して戦う覚悟がなければ守れない」と強硬意見を主張するようになった。
 
 今回のシリンゴル盟で起きた一連のモンゴル族デモは、中国当局の実力をもってすれば徹底鎮圧することは可能だろう。しかし、その流血の鎮圧が、長らく耐えに耐えていた蒼き狼の末裔の怒りに火をつけることになるやもしれない。
 
 そういう恐ろしいことは望まない。中国当局には、この内モンゴルの一連の事態に慎重に対応してほしい、と祈るばかりである。