「防波壁の建設計画ちょっと待て!」

カルト扱いされる広瀬さんだが、漏れは全く正しいように思える。
第四世代原発なら賛成だけど、そもそも論として廃棄物を10万年(笑)安全保管とかアリエナイ。
発送分離とIPPが国防上問題だと言うひともいるけどどうだろうか?
カルフォルニア停電は2000年だし、当時はネットワーク管理技術が未発達だった。
地理的に限られていて、ただでさえ連携の良い日本産業界なら、うまく分担できるように思う。
偽善者損が100億円撒餌したのを後押しするようで不愉快だが、電力業界は腐敗しすぎだ。
独占は必ず腐敗する。

【第169回】 2011年5月11日 坪井賢一
広瀬隆 特別インタビュー
浜岡原発全面停止」以降の課題
http://diamond.jp/articles/-/12199
(略)
 残念ながら今回の首相発言は「廃炉」には言及していません。2、3年で防波壁あるいは防潮堤を建設し、その間に安全性を検証するといった話です。もし中部電力が本格的な工事に取りかかってしまえば、そのために大金を投じますから、浜岡原発が延命するという最悪のシナリオが進んでしまい、浜岡の危険性が去らないまま、菅首相の意図とまったく正反対の結果を招きます。それを止めなくてはなりません。「防波壁の建設計画ちょっと待て!」という世論が、いま急いで起こされなければなりません。
(略)
 地震対策にしても同じです。今回の東北地方三陸地震は、沖合130kmとかなり遠くで起こりました。しかし、想定されている東海地震は、それと同じ規模の巨大地震が浜岡の真下で起こるわけです。想像したくもありませんが、浜岡原発は一撃で終わり、福島第一原発より大規模な放射能放出を一瞬で起こすでしょう。そこへ津波もくるし、電源も遮断される。結論を言えば、そもそも有効な地震対策など、あり得ないのです。
(略)
 それは報道に携わる人たちがデータをきちんと調べていないからです。中部電力の言い分だけを聞いて、電力問題の本質を調べたことがないからです。日本全体で見れば、原発がまったく稼働しなくても火力と水力で十分賄えます。下のグラフは、発電施設の設備容量と最大電力の推移を表したものですが、1960年代から最近まで、真夏のピーク時の最大電力が「火力+水力」の発電能力を超えたことは一度もありません。しかも2008年度以降は電力消費が大幅に落ち込んで、ますます発電所が余っている状況です。
(略)
 日本で卸電力入札制度が始まった1997年の電気事業審議会の調査によれば、IPPの潜在供給力は、最低でも2135万kW、最大では5200万kWに達するという結果でした。では現在の数字を見てください。2011年現在の商業用原子炉は、名目上 54基 4911.2万kWですが、廃炉になる福島第一原発は469.6万kW。地震で破壊された柏崎刈羽原発2・3・4号機は再起不能の停止中で、330万kW。したがって現在の原子力発電所は、実際には4111.6万kWしか能力がありません。それに対して、総務省統計局のデータによるIPP、つまり自家発電の能力はすでに4000万kWもあるのだから、即刻、全原発の停止ができることを、日本人がまったく知らないのです。テレビと新聞が、見当違いの電力不足パニックを煽っていると批判したのは、このことなのです。
 
 ところが電力会社が送電線を独占し、高額の送電価格を設定しているため、これらのすぐれた事業者が電力市場から排除され、自由に電気を売れないわけです。日本の国家としては、即刻、送電と発電の事業を完全に分離して、電力の自由化を進め、国民のために送電線を開放させることが、国会と政府の急いで行うべき務めなのです。政治家とマスメディアは、電力会社に飼われた犬ではないでしょう? 産業界を含めた国民のためにあるはずだと、今こそ誰もがその疑問の声を上げるべき時です。
(略)
 電力会社としては、LNG液化天然ガス)火力発電所を増やすことです。エネルギー・環境問題研究所代表の石井彰氏によれば、LNG火力は最短で数か月あれば設置できると言います(「ガスエネルギー新聞」2011年4月6日)。
(略)
 しかも、この方式ではタービンでLNGを燃焼させた後に、何度も排熱を回収してエネルギーを発電機に送るため、熱効率は原発の2倍なのに、排熱量は2分の1に抑えられる。ほかにも、天然ガスはクリーンで地球環境に最もやさしい、小型なので設置に場所をとらない、電源を入れてから1時間で起動できるので消費量の変化に追随できる、という数々のメリットがあります。
(略)
 さらに、今後の将来的なエネルギー政策を考えた場合には、エネファーム(家庭用燃料電池)が主力になることに期待しています。何しろ最大エネルギー効率はコンバインドより高い80%で、天災などで大打撃を受ける集中型の設備ではなく、家庭ごとに設置する分散型の理想的な姿になるからです。これが2020年には累計250万台に達するという市場予測が出ています。
(略)
 原発に代わって自然エネルギーを普及せよと言われますが、これで一番喜んでいるのはじつは原子力産業なんです。自然エネルギーは20年経っても、原発の電力分を100%賄うことはできませんから、原発を推進するための格好の口実になってしまうわけです。

 日本の電力消費は、家庭用が3割弱で、残りの7割以上を産業用と業務用が占めています。しかも、日中は家庭にあまり人がいませんから、ピーク電力の問題はほとんどが産業用・業務用の問題です。

 電力の大半を消費している産業界が、その日の天気や風の気まぐれに頼る自然エネルギーでは夏のピーク需要を賄えないことを一番よく知っています。産業界の協力がどうしても必要なので、いま議論が必要なのは、自然エネルギーではなくコンバインドサイクルのような安定供給できる設備です。
(略)
 浜岡原発を本当に止めるために、最も考慮しなくてはならないのが、この問題です。御前崎市の予算の42%(原発交付金と固定資産税の合計)が原発に依存しているわけで、これを解決する方法はお金しかありません。
(略)