■イチロクといえばサイコロ【2012-1-6作文】
一。
Chris Carroll and Leo Shane III 記者による2012-1-5記事「Smaller military, narrower capabilities highlight strategy review」。
十数年かけても成果の出ない「ネイション・ビルディング」などという大それた任務を、規模縮小されてしまう米軍が将来担うことは無い。むしろ、小部隊による特殊作戦や対テロに集中しよう、というのが、火曜日にリリースされた「米国国防戦略 overview」の要点だ。
大統領として初めて、オバマ氏は、ペンタゴン内のプレス・ブリーフィング室に臨場した。米国はこれから10年で $487 billion 以上の予算縮減をする。イラクやアフガンでやってきたようなことはもう、とてもできない。
木曜日のパネッタ発言。米四軍はスリム化されるが、より機動的になり、フレクシブルになり、即応性を増し、もっと innovative となり、技術的に敵国を上回り続ける。
ドイツと朝鮮で同時に本格戦争を遂行するという昔からの目標基準は放棄する。その代わり、たとえばイランと本格戦争している隙に、シナ軍がボルネオを侵略しようとは思わせないぐらいの余力は残す。
シナ軍に対する抑止力として、空母艦隊は減らさない。これはパネッタ氏が、繰り返し言明している。
欧州での米軍のプレゼンスは減らす。ようやく欧州は、自前での防衛力不足を解消したからだ。
昨年10月、超党派の上院議員グループが、米軍の海外基地の経費をすべて公表しろと求めた。特に欧州の基地は金食い虫であり意義も疑わしい。また欧州軍の尻を叩いてリビアをやっつけさせた方式がこれからどんどん適用できるから、米軍の海外プレゼンスはもっと減らせるだろう、と。
NYT紙が匿名ソースから聞いた数値を木曜に載せている。DoDは、陸軍を10年で49万人にまで減らす。つまり今の削減計画よりもさらに3万人多く減らそうとしていると。それが実現すれば現在よりも8万人減らされることになるわけだ。
オバマ大統領は「20年退役システム」を終わらるタスクフォースをつくれと呼びかけているが、議会はこれに協賛してない。
過去2年の兵隊たちのベアは2%未満。これはイラク&アフガン戦争が始まっていらいの低い伸び率だ。
二。
MARCUS WEISGERBER, ANDREW TILGHMAN and STEPHEN LOSEY 記者による2012-1-5記事「U.S. To Drop Long-War Ability, Focus on Pacific」。
総計8ページの文書が公表された。
米軍の次の10年の主戦場は太平洋であると規定された。
次の10年で国防予算を $450 billion 以上削減するのだが、それをどうやるのかという方向の説明だ。
予備役の活用をこれからもっと重視する。つまり動員の弾力性に最も貢献するのが予備役システムであるとイラン&イラクで確認されたからだ。
空軍の新戦略爆撃機には、今回の文書は賛成している。
※しょせんその程度の妥協文書か。誰が考えても無用だし、そもそも1機の単価が1国の空軍予算より上回っちまうだろ。
米国は、インドとは、長期の戦略同盟関係を構築して行く。
※独自核武装ばんざい、だね。
三。
Laura MacInnis and David Alexander 記者による2012-1-5記事「Defense Strategy Cuts Troops; Eyes Asia-Pacific」。
インサイダーから聞き出したところによると、要するに、陸上部隊を削減して、海と空に投資しようという計画だ。
地域ではアジアに注力する。他は重視しない。
陸軍と海兵隊は、10〜15%兵力を削減する。これから10年で。
これまでの米軍のモットーは“win-win”、つまり二正面で大勝利する。
しかしこれからは、“win-spoil”に変える。シナと戦争して大勝利する。その間、イランには何もさせない。
予備役と、州兵には、これまで以上に期待をかけることになる。
リビア干渉は理想的だった。米兵はひとりも陸上に派遣されなかった。この方式を、他地区でも追求する。
※つまり海兵隊は最初から対支の抑止力になどなっていないということ。あれが抑止しているのは沖縄の売国左翼とそれが煽動しかねない県民暴徒。言い換えればエスプリ・ピュブリクが欠如した基地外空間に対する劫罰として彼らは居座り続けている。在沖海兵隊は今はアフガンに吸引されておとなしいけど2014以降はローテーションが復活するよ。つまり米本土から新兵多数が観光気分で毎年やってくる。昔に戻るわけだネ。
欧州基地からアフガンに派遣されていた部隊は、欧州にはもどらず、そのまま「消滅」させられる。そのようにして兵力が削減されて行く。
※沖縄海兵隊はまた沖縄に戻ってくるけどネ。
議会は、さらにプラスして $600 billion を今後十数年で削減するようDoDに要求したがっている。
パネッタ長官は水曜午後、長時間を割いて、議会のキーパーソンである民主党下院軍事委員会のアダム・スミスに1対1で説明をした。
スミスは、イランと北鮮が重要だと説明された。
※北鮮軍は事実上、消滅したということは彼らインサイダーは皆承知している。この北鮮とは「シナ」の代用符として使われているものだ。公衆向けの言い換え。
七。
ストラテジーページの2012-1-5記事「Chinese Air Expeditionary Units」。
シナ陸軍は米陸軍の「旅団」をコピーし終えた。
次はシナ空軍が米空軍の編成をコピーする番らしい。
1990年代、米空軍は、その戦闘部隊をAEFに変えた。Air Expeditionary Units である。
これは、各種飛行機と地上整備力を1パッケージにして、そのパッケージごとに、地球のどの基地にでもすぐに移動し展開し作戦できるようにしたものだ。
AEFの中には、戦闘機も爆撃機もない部隊もある。また、UAVを保有する部隊もある。
現状のシナ空軍は、1基地に1飛行連隊があり、そこには1機種しかない。
これを、これから、米軍の旅団やAEFのような、1パッケージで完結した戦力に改編して行く。