■早朝しか出歩かないヒキコモリには調達不能な物資もある。すなわちコンビニには置かれてないモノすべて。【2012-1-8作文】
 
一。
 ストラテジーページの2012-1-7記事「Where The Nuclear Umbrella Still Thrives」。
  ロシアの指導部は、有限の国防資金を、ICBM、SLBM、SSBN、SSN、軍用衛星、戦略通信施設、防空システムにつぎこみたいと思っている。
 しかし反対意見がある。過去20年、ロシアが戦争してきた相手は、コーカサスイスラム・ゲリラじゃないか、と。
 げんざい、ロシア軍の規模は、1991のソ連軍の、なんと「五分の一」に縮小してしまった。


 6年前、ロシア陸軍は、ソ連崩壊いらい、初めて、新しく改善された装備を受領した。たとえばT-90の新品。ストライカーを真似したBTR-90。同時に、それより古い装備のリファービッシュも開始した。
 1991から15年間は、ロシア軍は、新兵器を受領しなかった。タイムカプセルに入って過ごしてきたのだ。おそろしい空白だ。

 冷戦期、ソ連軍は175個師団を抱えていた。いま、25個師団+21個独立旅団である。(この21個旅団は、だいたい5個師団に相当するという。)

 陸兵の総数は、たったの32万人である。T
 トラックと戦車は、製造されてから20年以上経過したものばかりである。

 この20年間、戦車部隊の兵隊たちは、どんな訓練をしていたか? たまにエンジンをかけてみる。エンジンが動くと確認される。エンジンを切る。車両は1mも動かさない。それでおしまいだ。
 ※まちがいなく北朝鮮軍も同じことを数十年間やっていた筈。なにしろ宣伝用に最近撮影された「戦車部隊」とやらの車両が、主力戦車ではなくて、重さ18トンで85ミリ砲装備の水陸両用戦闘車なのだからな。もう重い「戦車」は動かないのだろう。北鮮軍はすでに消滅したのだから、米軍が69万人も来援する半島有事など想定する必要もない。米国はしたがって2015に韓国に指揮権を返すと同時に在韓米陸軍と海兵隊を引き揚げ可能だろう。

 ロシアは歩兵の訓練用の弾薬代にも困っている。ひきかえてアメリカ軍は、イラクとアフガンで、すべての将兵に実戦を体験させてきた。練度が、月とスッポンくらいに開いてしまった。

 もうひとつ頭をかかえているのが、冷戦期に大量に製造して火薬庫に貯蔵したまんまの、古くなりすぎた投下爆弾や砲弾。これは交換するか訓練で消費してしまわないと、北鮮が韓国の島に撃ち込んだ古いロケット弾みたいに「不完爆」を起こす。しかしあと2年は、ロシアにはこの弾薬を新しくすることはできない
 
五。
 Shaunacy Ferro 記者による2012-1-6記事「FYI: Why Do Libraries Have That Smell?」。
  図書館の書庫の独特の匂いは、セルロースが崩壊することによって発生する。
 19世紀半ば、製紙産業は、従来の木綿やリネンではなく、樹木のパルプを紙の原料とするようになった。
 パルプを原料とした紙の中には、安定的ではないリグニンという成分が含有されている。
 このリグニンが分解すると酸になる。その酸は、紙をとても砕けやすくしてしまう。
 そこで2001以降、米国議会図書館では、毎年25万冊以上に対して、酸化マグネシウム剤を用いて、紙の崩壊進行を遅らせる脱酸処理をほどこしている。
 分光計を使うと、このリグニン分解時の匂いを視覚的に探知することができる。すなわち、長期保存が危なくなりつつある書籍を、その早期の段階で発見できる。
 
■映画『無敵艦隊』(1937)にフリントロックピストルが出てくるのはおかしい【2012-1-7作文】
 
一。
 CURT ANDERSON 記者による2012-1-6記事「NASA questions Apollo 13 commander's sale of list」。
  NASAは、アポロ13号の船長だった James Lovell が、故障した宇宙船で地球に戻るための手書きの計算用紙として使った70ページの「checklist」をオークションで販売する権利があるのかどうか、問題にしている。計算式はそっくり残っている。
 すでにモノは Heritage Auctions で11月に $388,000 以上で落札されている。このチェックリストは、1995映画の『Apollo 13』でトム・ハンクスの小道具になった。
 しかしNASAの審問が終わるまでは、引渡しはペンディングだという。
 オークションでは宇宙記念品はこれまで手広く商っていたが、クレームがつけられたのは初めてだ。
 NASAは2011に、アポロ14号の乗員 Edgar Mitchell に対する訴訟を起こし、彼が1971の月面ミッションから持ち帰ったカメラを私有し続けるな、と迫った。ミッチェルは返納に同意し、そのカメラはNASAから、改めてワシントンの National Air and Space Museum へ納められた。

 ※要するにシナ人の手に渡って精査され参考資料にされるようなことは今後は一切禁止したいということだな。対支対決ムードはいよいよ盛り上がってきたね。

 アポロ13号は地球から20万マイルの地点で酸素タンクが爆発し、他のタンクも漏れそうになり、乗員3人の生還が危ぶまれた。爆発直後に乗員の Jack Swigert は、それがきまりごととなっているクソ落ち着きな声で、こう送信した "Houston, we've had a problem here" 。
 帰還飛行中は、3人は、指令船ではなく、月着陸船(指令船と結合したままの状態)に移乗する必要があった。このとき Lovell はチェックリストの余白で必死の計算をした。ナビゲーション・データを、指令船から月着陸船に移したのだ。

 NASA は11月のオークションで捌かれた別の2アイテムにも疑義を投げかけている。そのひとつはアポロ9号の月モジュールのID板。Rusty Schweikartが売りに出した。彼は hand controller も売った。
 NASAは、アポロ14号の Alan Shepard が手袋を売った行為も問題とする意向。
 NASAは、国費で製造されたすべてのアイテムを、宇宙飛行士たちに所有権移転した覚えはない。それを飛行士が転売して私益を稼ぐのは窃盗行為である。
 Lovell は今 83歳で、シカゴに住み、レイク・フォレストのレストランの所有者になっている。

二。
 JOE McDONALD 記者による2012-1-6記事「Asian economies look to keep Iranian oil flowing」。
 イランから最もたくさん原油を買っているのはシナである。しかし中共は、公式に、米国によるイラン制裁には協力しない立場を明らかにしている。
 シナ外相いわく。シナは、一国の国内法を国際法の上に置こうとする行為に反対する。

※天に唾する声明だな。しかしアメリカの痛いところを衝いているのは流石。

 シナは、一国による一方的制裁を他国にも押し付けようとする行為にも反対をする、と外相。
 韓国は石油の97%を輸入に頼っており、そのうち10%はイラン産である。
 ティモシー・ゲイトナー財務長官が北京と東京を来週訪れるとき、この制裁の問題がテーマになるだろう。
 2011にはシナは原油輸入の11%をイランから買った。1日あたり、560,000 barrels である。
 イランは1日に 2.2 million barrels を輸出しており、シナはその三分の一近くを買っている計算である。
 シナは先月、この制裁とは関係なしに、イランからの輸入量を減らした。理由は、昨年来、イランとシナが原油の売買価格や支払いをめぐって揉めているからだと、シンガポールの貿易商は語っている。
 シナ国有の2つの石油会社が、イラン原油を買っている。
 シナがいちばん原油を買っている相手国はサウジアラビア。二番目が、アンゴラである。イランは三番目というわけ。
 日本は、石油と天然ガスの輸入量の三分の一を、ペルシャ湾産に依存している。

五。
Robert Wall 記者による2012-1-6記事「The Iraq War: Global Hawk's Numbers」。
 イラクから米軍は撤退したが、最後までグローバルホークが上空から見張っていた。というか、今も飛んでいる?
 米軍の撤収まで、イラクでは、グロホは 1,146 missions (21,325.3 flight hours)を記録したという。
 イラクには、グロホは、全部で13機が、配備・展開していた。最初はブロック10が投じられた。最後は、Block 30 であった。

※映画といえば年末のホームセンターでセルDVDの安売りがあったので『フライング・タイガー(ス)』(1942)も300円で買って観たんですよ。例の鉄道駅でシナ人の子供が置き去りにされているメイキングのシーンがカラーで入ってるやつですな。P-40はエンジンをセルフスタートできたとは恐れ入った。それならシナ奥地の基地向きだ。ジョン・ウェインの役者としての価値は何だったのかも、ようやく分かりました。超早口でしかも格好良く台詞を口に出すことができるのです。他の役者がこれを真似しようとすると、絶叫調になり「芝居がかって」しまう。もちろん、三船敏朗のように聴き取り難くもならならない。当時の録再機材でも、明瞭に通じている。だからシーンのテンポを巻き上げられる。監督に愛されたわけです。演技力ではなく、台詞の上手さが、彼をスターにした。これって重要でしょ。「ヒット・ザ・シルク」で「ベイルアウトせよ」。落下傘は絹製だったのでね。2機編隊空戦を徹底していたから、キャノピー後方は見えなくともよかったのか。あと、時系列を確認する必要があるが、特撮映画の『加藤隼戦闘隊』のクアラルンプール空襲のシーンは、この『Flying Tigers』の終盤シーンに影響されてるってことはないのか?