情況09年11月号

情況 2009年 11月号 [雑誌]

情況 2009年 11月号 [雑誌]

   
情況が民主党をどう評価するか興味津々で立ち読み。
宮台真司が書いていた(^_^)
いちおう廣松さんの弟子だからね
で、宮台節全開
曰く、

ベストの政治体制は寡頭制。民主主義は次善。
そのことを分かっていないと多数決至上主義は馬鹿が投票するので危ない。(田子作から馬鹿へ(笑))
欧州はその辺の事情をわかっているが、日本の場合はGHQの押しつけだからやばい。
戦後民主主義」を疑え。
自民党は「農村」「米軍」だから冷戦後に崩壊することは予定されていた。
民主党は戦略で政権をとっただけ。小沢はぶれまくり政策がない。民主党内部で権力闘争したら終わる。
経済は「市場主義」から「談合主義」へ。(コーポラティズムのことを談合主義と呼ぶのはうまいね)
政治は「参加主義」へ。
経済のために生活を犠牲にしたら意味がない。
カネはなくてもそこそこ幸せを目指すべき。
沖縄をお手本に。

 
”GHQ製戦後民主主義”を否定するところなんかサヨク雑誌で潔いねえ!と思ったが、そのあとの分析は凡庸。
なんかソエジーエピゴーネンの言説を綺麗にまとめただけな感じ。
なにより駄目なのは結論に沖縄理想論をもってくるところ。
沖縄こそ「戦後民主主義」あだ花のごね得まったり主義でしょうが。
そんなん部分最適で全体方針になりえないじゃん。
なんか最後の数行で脱力した...○| ̄|_
  
情況も最近は哲学臭が抜けて普通の雑誌になった希ガス
しかし佐藤優も書いているし面白い雑誌だよね。
どのくらい売れているのかなあ。
まぁ同人誌みたいなものだからな。
    

[特集] 
八・三〇政権交代をどうみるのか
 
坂野潤治 日本憲政史のなかの「八・三〇」政権交代
平野貞夫 わが友、小沢一郎を語る
二木啓孝 戦後自民党支配の終焉
佐藤優 民主党政権は国家独占資本主義を指向する
宮台真司 民主党政権へのささやかな期待
杉田敦 政権交代で何が変わるのか
⑦長崎 浩 政党再編の始まり
市田良彦 政権交代の幻想
⑨川満信一 世代わりの風
三上治 右翼・左翼そして民主党
⑪八木沢二郎 五五年体制の崩壊と民主党政権の性
⑫池田五律 民主党の外交安保政策に幻想を持ってはならない
⑬牧梶郎 総選挙結果と日本共産党
⑭槙 渡 生きる権利を脅かす政治にNo!
⑮矢沢国光「国家」は小さく、「地方」は大きく
⑯来栖宗孝 二〇〇九・八・三〇衆議院選挙所感
 
[連載]
①秋山 駿 現在とドストエフスキーと秋山駿と 第四回
表三郎 マルクスの〈実践〉とは何か
②米村健司 海・陸・線
④米田網路 下山事件の謀略論と闘った半生
 
[書評]
重信房子日本赤軍私史 パレスチナと共に』
PANTA 俺たちの同時代史
②田口志瑠美 日本赤軍私史パレスチナと共に
③物江克男 私史という回想録は八八年までである