中国フロンティア 開拓使
【第15回】 2011年7月8日
トイレの水道料金を半減させる「驚異の節水バルブ」
大手もマネできない技術で中国トイレ市場に本格展開――木村技研 木村朝映副社長、青山恵美取締役に聞く
http://diamond.jp/articles/-/13036
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 現在の中国では、水道料金が8年前の3倍まで上昇しているため、そろそろ節水ニーズが本格化し、拡販を始められるのではないかと見ています。
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 当社はもともと、旧国鉄(現JR)に出入りし、配管、保線、電気、通信といった建築関係の工事を請け負っていた業者でした。1980年代、民営化の話が出始めていた国鉄は、コスト削減の必要性に迫られていました。
 当時彼らを悩ませていたのが、駅構内の上下水道の利用料金が多額に上ることでした。たとえば東京駅では、1日の上下水道の料金が年間8〜9億円にも上っていました。これは、1日の東京駅の売り上げに相当する金額。言わば、駅の売り上げが水道料金の支払いだけで吹っ飛んでしまっていたわけです。
 そこで駅長から依頼を受けた我々が、上下水道の利用実態を調査したところ、コスト全体の7〜8割が駅構内のトイレ使用によるものであることが、判明したのです。この状況を何とかするために開発したのが、節水装置でした。
 我々の装置を導入したところ、東京駅の上下水道料金は半減しました。その後、トイレのどの部分を節水したらコストが浮いたかを詳しく立証できる技術も搭載し、現在の形となっています。
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