ブータン経済

「ありのままの姿」に価値がある
軌道修正した観光誘致が実を結んだ理由
御手洗瑞子
2011年7月7日(木)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110628/221173/?rt=nocnt
(略)


 
 ブータンはヒマラヤにある小さな国です。人口は約68万人(島根県や東京都大田区と同程度)、国土は約3万8000平方キロメートル(日本の約10分の1、九州の約9割)。そして、国土の72%は森林で覆われています。
 ちなみに、日本も森林率が67%(林野庁 2007年)と、森林の多い国です。意外な共通点がありますね。
  
 さて、この小さな山がちの国ブータンで、今GDPにもっとも貢献している産業はなんでしょうか。農業でしょうか。林業でしょうか。
 実は、ブータンの最大産業は、エネルギーです。
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 ブータンでは1日の観光における「最低料金」のようなものが定められています。それが公定料金です。旅行者は1日観光するごとに公定料金200ドルを支払います。これを受け取るブータンの現地の旅行会社は、この費用の範囲内で、ホテルやツアーガイド、食事、移動手段まで、すべてを賄います。
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 ブータンの議会は、環境への負荷と経済効果のバランスを考え、現在、年間4万人程度の旅行者数が10万人ぐらいまで増えると、いい塩梅だという答えを出しました。
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