決め手は技術者の説明力

グローバリズム嫌いの漏れも納得せざるを得ないお説教。
というか、そもそも「取説」から何とかしろよ。
これまたあんまり好きでも無いマックで感動するのは「取説」が事実上ないこと。
携帯電話でもおなじだ。
日常家電なのに、何センチもある「取説」読まないと使えないなんておかしいよ。
インフラでのプレゼンは「取説」にあたるんだからまったく同じことだよね。
「気が効く日本人」が運用するわけじゃないんだし。
なんだか職人の技で作った兵器を職人芸で運用していた戦前の日本軍を思い起こすよね。
だいたい技術者だって頭を整理するのに良いのじゃないか?
優秀なヒトほど難しいことをやさしく明快に説明できる。
これは漏れの経験則だけど、文系でも理系でもまったくおなじように思う。

2011年2月14日(月)
性能高くて、なぜ売れない?
インフラ受注競争、決め手は技術者の説明力
多田和市(日経BPビジョナリー経営研究所長)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20110209/218380/?P=3
(略)
 これからの時代、技術者にはより高い説明能力が求められる。いくら技術が優れていても、相手を説得できなければ、買ってもらえない。
 
 「なぜ、この技術が必要なのか」を第三者機関に分かりやすく説明。理解を助けるための技術文書も大量に用意しなければならない。
 
 日本が誇る鉄道技術(車両の運行や超過密ダイヤの運行)の国際展開で苦戦している背景には、システムアシュアランスに基づく国際安全規格(IEC62278=RAMS規格)に対応できていないからだ、との指摘がある。システムアシュアランスとは、運用時の安全性・信頼性を合理的・計画的に明示・保証する活動を指す。要するに、技術を分かりやすく説明し、理解してもらうことだ。
 
 そこには、「うまく説明できないと売れない時代にしよう」という欧州の戦略がある。しかし、世界の流れがそうなっている以上、日本企業の技術者も説明能力を高める必要がある。これは鉄道に限った話ではない。原子力、産業機械、電子制御モーター、医療機器、自動車、土木機械、エレベーターなどで、システムアシュアランスに基づく国際安全規格が策定されつつあり、対応が迫られるはずだ。
 
 日本では、技術の世界でも「以心伝心」という文化が根付いている。「こういうものだ」とベテラン技術者に言われると、部下は妙に納得してしまう。だから、なぜこの技術が必要なのか、論理立てて説明できない。
 
 国内では、あまり説明を求められないので、それで済んでいた。しかし、海外ではそうはいかない。
 
 今後は、技術者の育成方法も大きく変えていかなければならない。技術そのものの習得はもとより、英語などの語学、さらにはプレゼンテーション能力を高める授業や研修が必要だ。
(略)