悪いインフレは革命の素

図が面白かったのでメモ。
この連載、経済学シロートに優しく教えるのが趣旨らしいので突飛なことは書かれない。
それはよいのだけど、なんだかミツハシマニアとして隔靴掻痒なんだよな。
ミツハシの兄いは、良いインフレのために財政出動せよと言っているのでなんら宿輪さんの主張と衝突するものではない。
なのになんだか財政再建原理主義者のサポートに読めてしまうんだよね。

2011年2月14日(月)
チュニジアとエジプトとインフレの関係を考える
通貨とモノの相対的関係
宿輪純一
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110210/218391/
(略)
 繰り返しになるが、インフレになればすべてよくなる、というものではない。経済成長が先行するケースでなければならない。単純に「インフレになればよい」という言い方は、説明不足で誤解を招く。
(略)
 通貨を大量発行するとインフレという副作用が起こるため、政府(財務省)から独立させた中央銀行が通貨を発行するのが一般的になっている。日本では日本銀行が担当している。「政府紙幣」(政府が発行する紙幣)に関する議論が以前あったが、中央銀行の独立性の観点から問題がある。
(略)
 金融政策を駆使し、ゼロ金利そして量的緩和まで行っても回復しない経済というのは、自分自身、つまり「経済自体」に問題があると考えられる。人間で言うと身体を鍛えなおすこと(経済自体を改革すること)が必要な時期になっている。効かない療法は、量を増やしたからと言って、効くようになるとは限らない。

追記)
ロマンスグレーのおじ様を絵に描いたような宿輪さんなのだが、なんとまだ47歳なのだった!

宿輪純一(しゅくわ・じゅんいち)
  
1963年生まれ、麻布高校慶應義塾大学経済学部卒業
(職歴)1987年、富士銀行に入行。国際資金為替部、海外勤務、決済事業企画部などに勤務。1998年、三和銀行企画部に移籍。決済業務部、UFJ銀行(合併)、UFJホールディングス経営企画部、UFJ総合研究所国際本部などに勤務。
(教歴/兼務)2003年東京大学大学院非常勤講師(3年)、清華大学大学院(中国)顧問、2007年早稲田大学非常勤講師(現職)、2009年上智大学非常勤講師。
(現在)エコノミスト早稲田大学非常勤講師。ボランティア公開講義「宿輪ゼミ」代表。
(専門)通貨、国際金融、市場、決済。マクロ経済、国際経済。企業戦略。
(趣味)映画評論、シネマ経済学。

追記)
中東アフリカ地域の表だってわかってはいるのだけど、比較のために日本を載せるなら、折角だから米中韓も載せればよかったのに。
中国なんてエジプトの右側にくるんじゃないか?ガクブル
それに45度線も入れてくれればいいのに(世界国勢図会買って自分でやれって?)