高感度のゴムセンサー開発 福大の島田教授

いやぁ、2chでは予想通りの反応だけど、これって凄いことだと思うよ。
ロボット技術の泣き所はセンサーだったと言ってもいいくらいなんだから、機械的手段じゃなくて「皮膚感覚」で感知することのメリットは計り知れない。

高感度のゴムセンサー開発 福大の島田教授
 

 
 福島大共生システム理工学類の島田邦雄教授(45)は人間の皮膚のように敏感な触覚を持ち、温度も感知できる高感度のゴムセンサーを開発した。ロボットの精度アップにつながり、人間の四肢に近い義肢開発などにも大きく貢献しそうだ。国内の大手医療機器、自動車メーカーの助成を受けて研究しており来年中の製品化を目指す。
 島田教授によると従来のゴムセンサーは、絶縁体であるゴムを加工し、電流が流れるようにしたものを使うが、数十グラムの圧力を加えなければ物に触れたことを感知しない上、電流を流すと常に通電状態となる。今回開発したゴムセンサーは、わずか一グラム程度の圧力でも反応。電流を流しても圧力を加えなければ絶縁状態を保つため、誤反応のリスクも極めて小さい。物をなでた感触も感知でき、触れた物が高温なほど電流の量が増え、熱さや冷たさも感じ取る。
 自ら開発した強い磁性を持つ「磁気混合流体」を活用し、天然ゴムと最適な割合で混ぜ合わせることで新素材を生み出した。
 センサーは精密な動きや感覚が必要となる外科手術ロボットなどへの応用が期待できる。義肢の分野では、センサーで感じ取った圧力を電気信号で脳に送ることで実際の四肢に近づける研究が進んでおり、島田教授の研究が優れた製品開発に結び付くとみられる。
 液状にし、電気の導線として利用できる特性もあるため、複雑な電子回路などへの応用も可能。島田教授は「電子回路の概念が変わる可能性もある」としている。
 ロボット関連企業でつくる日本ロボット工業会の浜田彰一技術部長は「わずかな力でも反応する感圧センサーはなかったはず。ロボットの各分野で活用できる」としている。
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 島田教授は福島市出身。福島高、東北大大学院工学研究科博士課程修了。日本実験力学会理事を務めている。
【写真】高感度のゴムセンサーを開発した島田教授
(2010/11/29 10:01)