■イランが初号原爆には程遠いと分かり焦点はますますフィリピン【2012-1-9作文】

一。
 VLADIMIR ISACHENKOV 記者による2012-1-8記事「How threat of loose Soviet nukes was avoided」。

  ソ連崩壊直後に懸念されたのが、独立した旧ソ連諸国の兵器庫から戦術核弾頭が闇に流れテロリストの手に渡りニューヨークで爆発するこ
と。しかし旧ソ連将校は誠実に兵器庫を守り、米国は billions of dollars の資金を投じて、この拡散を阻止させた。

 ソ連崩壊から20周年になるが、ただの1発も流出しなかった。
 行方不明になったものもない。そんなものがあればとっくに大騒ぎになっている、とインサイダーが確言。

 元駐ウクライナ大使で国務省のキャリアであり現在ブルッキングス研究所で軍備管理の推進を唱道している Steven Pifer いわく。
 考えてみなさい。テロリストが核弾頭を入手したなら、一刻も早くそれを使うに決まってるでしょ。
 どこにも核爆発が起きてないってことは、核弾頭はすべてちゃんと管理されているという証拠なのです。

 1990年代前半はヤバい環境だった。それなりの待遇を得ていた旧ソ連将兵が市場に放り出され、タクシー運転手や警備員をせざるを得なかっ
た。誘惑とチャンスがあれば、軍の需品でも情報でも何でも換金しかねなかったろう。

 米国がいちばん心配したのが、核地雷と核砲弾。それらはコンパクトなので密かにニューヨークに持ち込んで起爆させるテロ用としてふさわし
い。しかも貯蔵場所が、紛争地区に近かったのだ。

 次の達成目標だが、それは、ベラルス、カザフ、ウクライナに未だ配備されたままの、ロシアの戦略核を撤去してしまうことだ。
 ベラルーシカザフスタンはロシアに協力的するといっているが、ウクライナの態度が不可解だ。何年も何年も彼らはゴネ続けている。その目
的が分からない。あきらかに彼らはその戦略核を自国のものとしたらどうなるかを想像している。なにしろ、それをすっかりじぶんのものにでき
れば、ウクライナは一躍、「世界第三位の核大国」になれるのだ。

 1992年にウクライナ政府は、そんな核兵器を維持する予算もないし、訓練された人材や組織も欠いていると結論したものだ。が、指導層内の一
部が、異論を抱いている。
 しかし1986のチェルノブイリ事故がウクライナ内で起こったことは大きい。あれ以来ウクライナ国民は、核は良いものだとは思わなくなってい
る。戦略核保有国になろうなんて騒いでいるウクライナ国民はいないのだが。
 核の引渡しを渋るウクライナ政府に対して米国は経済制裁をほのめかして強い脅しをかけている。
 ウクライナの大統領にいわせると、「金をやるから核弾頭を廃棄しろといわれてもねぇ……。核を捨てたあとのウクライナの安全を、すべての核
保有国が保障してくれませんとねえ……。そんな保障はないでしょう?」
 ウクライナに駐留していたジェット機の操縦将校が、「ロシアとウクライナ、どっちに忠誠を誓うのか」と迫られ、全員、ロシアへ飛んで帰っ
たという事件が1992-2には起きている。
 ナンとルーガーのふたりの上院議員のイニシアチヴで、米国はロシアに核弾頭運搬用の「特製鉄道貨車」をプレゼントしたり、原潜まるごとモ
スボールするのを手伝うという。
 イランがロシアの核技師を雇おうとしているのは間違いない。確認されている一人は、 Vyacheslav Danilenko である。彼は何年もイランにい
た。爆縮用の起爆システムの専門家も募集されている。
 騒がせ屋もいた。Gen. Alexander Lebed は1996に、スーツケース原爆などが数十個も行方不明だと発言した。ロシア当局はその発言内容につ
いて否定した。
 この大将、2002にヘリ事故で死んだ。
 核管理倉庫の警備をしているロシア部隊は、1996発言の後、総チェックをしている。失なわれた核部品は無かった。

■暖冬ですかね【2012-1-10作文】

四。
 星条旗新聞の2012-1-9 記事「Minnesota man admits to abusing 2 boys on Kadena a decade ago」。
  10年以上前、嘉手納に勤務していた Joshua Gardner(29)が10年以上前の性犯罪を告白。12歳以下の二人の少年を犯したという。
 この告白で被告は無期懲役を逃れるが、懲役10年になるかもしれない。
 ガードナーは1997から2002まで沖縄にいた。
 ところがこいつが軍人なのか、また、被害者は軍人家族なのか、嘉手納基地ではいっさいコメントをしていない。

五。
 Spencer Ackerman and Noah Shachtman 記者による2012-1-9記事「Almost One In Three U.S. Warplanes Is a Robot」。

  米四軍を総計すると、すべての航空機の31%がもはやドローンだという。軍用機の三分の一はロボット化しているのだ。
 これは陸軍の手投げ偵察機Raven の数がやたらに多いためだ。現在、陸軍は 5,346 機もRavenを有している。

 しかし2005には、米軍機のうちたった5%しか無人機はなかったのだから、途方もない拡大だね。

 いま、ドローンの総数は 7,494 機。有人機は 10,767 機だそうだ。

 プレデターは、161機。
 38機の Predators/Reapers がイラクとアフガンで墜落している。

 この墜落レートは順調に下がっていて、今では、F-16有人戦闘機と事故率において互角だという。

 グロホ1機で500 megabytes per second の周波数帯を消費する。これは1991湾岸戦争で米軍全体が必要とした周波数帯の5倍にもあたる。

 空軍は超音速巡航する無人機を2034までにつくる計画である。

■風呂の煙突の隙間は塞ごう【2012-1-11作文】

一。
 ストラテジーページの2012-1-10記事「China Rolls West」。
  ウズベキスタンカザフスタンタジキスタンキルギスタン。ロシアとシナはこの五カ国への支配力を確保しようと相争っている。
 シナ製製品は五カ国にあふれている。しかし五カ国はシナを恐れている。それでモスクワに外交的に接近している。

 中共による五カ国への経済侵略は、農地の買い上げと、工場へのシナ人派遣という形をとる。

 ロシアも五カ国も輸出品は石油や天然ガスであり、商品ではない。五カ国は商品をシナに依存している。
 他方、五カ国はロシアには何の商品も依存していない。

 五カ国は、中共が国内のインターネットを統制しているやり方をそっくり導入したい。五カ国はすべてあからさまな独裁体制である。

 五カ国のうち最も貧乏なタジクは、「人」を輸出している。海外への出稼ぎだ。GDPの三分の一は、出稼ぎからの送金なのだ。これは政府に
とっては都合が良い。政府をおそれぬラディカルなイスラム主義グループにリクルートされる若者が、国内のどこにも見られぬわけだから。

 中央アジアのドラッグ・ギャングはアフガニスタン産の阿片やヘロインをロシア国内に運び込むので昔から問題だった。彼らは今や、パキスタ
ン領内や海を経由して、そうした麻薬をシナへも密輸している。シナ国内での麻薬の最大消費地は、大都市の集中する太平洋岸だ。
 またロシアは、中央アジアから西欧へ麻薬を密輸するためのハイウェイにも利用されている。これにはロシア人ギャングが連携している。

 イスラム過激派と、麻薬ギャングは、対立関係にある。後者が優勢なので、現状では、五カ国内でのイスラム過激主義は、運動として、伸びない。

 トルコとイランも五カ国に影響力を及ぼしたい。トルコは見本になる。しかしイランは歓迎されていない。ちなみにイラン人の25%はトルコ系
だという。

 タジクの過激分子は、CDに過激文書を焼いて撒布している。
 タジクでは石油採掘現場の労働者が待遇改善を求めてストライキ。政府は解雇でそれに応酬している。


■寒過ぎるので『南太平洋』の特典映像バージョンを見たら、改めてカタリナ飛行艇の細部デザインに感嘆。しかし中尉以外はなんでマラリア
罹らん?【2012-1-13作文】

一。
 Bill Sweetman 記者による2012-1-12記事「New Threat Environment For Cyberattacks」。
  イランの核開発をステュクスネットが2010に止めたのはお手柄だが、話はそこで終わっていない。
 まず最近の用語。サイバーエスピオナージのことは、ネット搾取(cybernetwork exploitation=CNE)と呼ぶ。すべてシナ発だが、外交の世界
ではそれを「新型で持続的な脅威」(Advanced Persistent Threat=APT)と言い換えることにしている。
 こいつのおかげで米軍は兵器開発計画をすっかり遅くされてしまっている。シナ人の触れることのできない資源調達先を考えねばならないからだ。

 2006に世間公知となり、2011にいよいよあからさまで大々的となった、シナ発の、米国企業や政府機関への大規模侵入。特に防衛機関に対する
侵入のパターンには特徴がある。それは、国家スパイ機関以外(のたとえば個人の愉快犯罪者)には、まったく用のないターゲットを狙い続けて
いること。

 APTは、2011に大記録を達成した。3月に、24,000 files もの米国の国防計画関連の秘密データを盗取したのだ。
 そしてセキュリティ企業のマカフィーは2011、Operation Shady Rat という逆侵入作戦をやってつきとめた。敵が興味をもっているのは、政府
として興味のあることばかりである(個人の興味ではない)。そして、アジアではシナ以外のすべての国が被害に遭っている。

 1976-9にベレンコ中尉がミグ25Pで函館に亡命した結果、ソ連軍はレーダー・システムをぜんぶ作り変える必要に迫られた。同じことが米国に
も起きたのではないか。
 2011-3の中共によるサイバー盗取の結果、米国はいくつかの兵器開発を初めからやりなおさなければならなくなったはずだ。しかしペンタゴン
はその被害の実態を隠している。

 ひとつの措置がとられたことは判明している。米国では、ペンタゴン所轄の事業に関する秘密の情報を扱うコンピュータを、インターネットや
公共通信網に、有線もしくは無線で接続することが禁止された。
 これによって、すべての新兵器の研究や開発に要するコストが、20%増えてしまうと試算される。データのやりとりだけでも、えらく手間と時
間がかかるようになるからだ。

 これは、国防関連の話にはとどまらないだろう。
 programmable logic controllers (PLC) や、supervisory control and data acquisition (Scada) systems は、発電所や工場などで、広く採
用されている。しかし、そのシステムは、無線や有線で公共電話回線につながっている。そのようなシステムは、必ずシナ発のサイバー攻撃でや
られる。電子のパールハーバーだ。
 特に発電所や銀行決済システムなどは、普通の電話回線とは、遮断しておかなければならない。閉鎖的で固有な完結した通信網を各業界が構築
する必要がある。その投資が、これから必要である。
 ※もともと自衛隊は、電電公社とは別建ての「防衛マイクロ通信網」で全国の基地をネットしていた。オレはその基地間電話をロハでかけたこ
とがあるが、音質も上々だった(あたりまえだ)。要するに、その時代に戻せば良いだけじゃね?

 英国は、サイバー・セキュリティを国家のアセットにする決意だ。暗号解読セクションであった Cheltenham の政府通信司令局が、民間の頭脳
も借りて、大々的にこれに取り組む。

二。
 Erin McCarthy 記者による2012-1-12記事「Why the Glock Became America’s Handgun」。
  『ビジネス・ウィーク』のPaul Barrett記者にいわせると、銃器産業くらい米国の歴史や政治や法律や文化や、絶え間ない論争と結びついた
ものはないそうだ。
 そのバレット君が一冊をものした。『Glock: The Rise of America’s Handgun』。今週発売だ。
 グロック拳銃は1980年代にデビューした。いまじゃ、世界中で見られる。
 なんでこんなに急速に人気商品に?


 ガストン・グロック氏は、大儲けしました。彼は最初、この拳銃を、オーストリー陸軍のために売り込もうとしたわけです。
 墺軍の拳銃はWWII時代のものしかなく、いいかげん、更新が必要でした。そこでグロック氏がコンペに手を挙げたのですが、彼は設計者では
ない。テッポウとは何の関係もない工場の経営者なんです。むろん、エンジニアではあったのですが、銃器関係じゃない。銃器の製造にかかわっ
た経歴も、ありませんでした。
 そんな門外漢の彼が、一枚の紙ペラに落書きしたようなアイディアをもとに、各部門のエキスパートを糾合して野心的な新拳銃を開発すると
言った。そのような無謀な提案が、墺軍によって採用されたものですから、世間はびっくりしました。また、じっさいに完成度の高い新ピストル
ができあがりましたので、二度、驚かされたという次第です。

 ちょうど米国では、犯罪者どもの「火力」が警官の スミス&ウェッソン .38スペシャル・リボルバーを上回るようになっていたんですよ。そ
れをハッキリとさせた事件が、マイアミで1986に起きた、精神のイカレた銀行強盗団とFBIとの間での銃撃戦でした。
 もっと新型の拳銃が公安官にも必要だぞ、と思い始めたところへ、ちょうどグロック氏がやってきて、「わたくしが未来の拳銃をご提供いたし
ましょう」と試供品を差し出したんです。

 その10年前、アメリカの自動車産業界は、後ろから知らぬうちに忍び寄っていた日本と西ドイツのメーカーによって、まんまとズボンをずりお
ろされちまいました。同じことが、こんどは、拳銃業界で起きたわけです。ガストン・グロックの名前は、アメリカでは全く無名だった。「未知
の強敵、あらわる」でした。

 警察に採用された実績を梃子として、民間市場でも売り上げを伸ばしました。

 業界の外に居たという立ち位置が、彼の拳銃眼を未来志向にしたのでしょうか?

 その通りです。グロック氏は、この新拳銃のために、まったくあたらしく工場を建設したのです。工場建設が、彼の専門でした。それはグロッ
ク拳銃を製造するためだけの専用工場で、ものすごい効率的なラインとなりました。

 だから、全世界の市場におけるライバルとのコスト競争に勝利したのです。米国では古なじみのスミス&ウェッソンは、敗退させられました。

 グロック拳銃と、従前のリボルバーを比較しましょう。
 タマは、グロックは17発、リボルバーは6発です。
 引き金を引くのに必要な力は、リボルバーはダブルアクションですから12ポンドですが、グロック拳銃は5ポンド強。

 銃口がブレないという点では、引き金は軽い方が良いわけです。あまり実弾の訓練をしていない警察官でも、初弾から当てることができます。
グロックならば、カラ射ち練習が、そのまま実弾訓練と同じになるのです。

 銃全体も軽いため、これを腰につけて8時間から10時間勤務しても、疲れません。なにしろ、文字通り、プラスチック製の拳銃ですから。
 プラスチックなのに素材は薄い。だからかさばりません。
 そして錆びませんから、手入れを怠けていても、ちゃんと動いてくれます。
 他の自動拳銃と異なり、銃の外側には、引き金を固定する安全装置はついていません。その代わり、メインの引き金とは別に「小引金(ベ
ビー・トリガー)」が設けられている。
 主引金とこの副引金の双方をいっしょに指で圧しない限り、タマは出ない仕組みなのです。

 部品点数は、タッタの36〜38個です。他の自動拳銃ならばどうしたってこの倍にはなる。
 『グロック17』と『グロック19』は部品に完全互換性があります。どちらの部品をどちらに使ってもOK。
 警察署にはたくさんのグロックが置いてありますから、これは便利でしょう。

 さいしょ、この銃が米国に紹介されたとき、空港の金属探知をすりぬけるのではないかと、大問題にされました。1986と87にはこの問題が連邦
議会の公聴会に発展しています。そしてNY市は、グロックを禁止しました。

 しかしこれらのイチャモンは不当なものだったのです。空港のX線装置は、プラスチックだってそのまんまの形でちゃんと映し出します。それ
と、グロックのスライド部分は鋼鉄です。バレルやバネはもちろん金属ですが、スライドも、プラスチックではないんです。金属探知機には間違
いなくひっかかりますよ。

 グロックが犯罪人によく使われるという説も間違いです。ほとんどの犯罪者は、貧乏人です。グロックは、高級品の中では価格競争力がありま
すが、「サタデイ・ナイト・スペシャル」と呼ばれる路上強盗御用達の安物拳銃とはくらべものにならぬほど良い値段がついています。
  .38 Smith & Wesson revolversの方が、よっぽど、犯罪者の間でたくさん所有されているでしょう。つまり、かつての警察官の標準拳銃です
がね。

 ところでトリビアグロックが最初に映画に使われたのは?
 『ダイハード2』です。誰か頭の良い小道具係が入れたんでしょう。脚本家は、ブルース・ウィリス(ロサンゼルス市警の捜査官の役)にこう
独白させています。「あのパンク野郎はオレに『グロック7』を向けた。そいつがどんなものか知ってるか。ドイツで造られた磁器製の拳銃さ。
空港のX線映像では見えない。値段はお前の月給よりも高いんだ」。
 ムチャクチャな言及です。ひとつとして正確な情報はありません。ところが、それが良かったのです。マニアは、テレビや映画の中に出てく
る、関心があるアイテムについての嘘や誤りを見つけて、パブリックに語るのが大好きなのですから。これでブームに火が付きました。

■映画の『大脱走』の収容所の位置は謎だ。スペインにはボートで、スイスにはオートバイで辿り着ける場所とは?【2012-1-14作文】

一。
 JOHN F. BURNS 記者による2012-1-11記事「Latter-Day Dig of ‘Great Escape’ Tunnels Humbles Modern Engineers」。

 1944にドイツの収容所から脱走したRAFのスコードロンのリーダー、Roger Bushell は、処刑された。
 その収容所は、当時はドイツ領内だったのだが、今はポーランド領になっている。
 ベルリンからだと130マイル南東にある。町の名は Zagan。

 1963年の映画『The Great Escape』は実話に基づいている。集団脱走が決行されたのは、1944-3-24の夜であった。
※てことは掘っていたのは冬の間かい。だからポーランドでありながら排水の必要はなかったんだな。

 76人が逃亡して、そのうち73人はまた掴まっちまった。そして50人はヒトラーの命令で銃殺された。
※3人は逃げ切ったのかよ!

 ロンドンの物好きなTV番組『Wildfire Television』は昨年夏、英軍工兵隊の専門家を帯同して、いまや埋め戻されているといわれるその
「ハリー」&「ジョージ」トンネルの現場を検証し、同じようなものを掘ってみた。しかし危険すぎるため、うんと浅い地中で再現した。
 ロンドンでは昨年後半に放映済み。

 もとのトンネルは、地表から30フィートも下を水平に掘り進んだ。土地は砂成分が多くて崩れやすい。

 旧収容所は60エイカーの広さで1万人の捕虜を収容できた。

 現代の専門家いわく。当時の捕虜たちには時間という資源がふんだんにあったので、いろいろな智恵を出し合って、トロッコや通風装置をこし
らえたんでしょう。

 映画は、Paul Brickhill が書いた原作に基づいている。
 ちなみに史実では、そこには、アメリカ人空軍兵の Virgil Hiltsは存在しなかった。したがって、BMWオートバイでドイツ兵に追いかけら
れることも、クーラーでの一人キャッチボールもなし。
 ※登場人物全員がイギリス人だとアメリカ市場でウケるわけがないので、誰が見ても英国兵ではないスティーヴ・マックィーンを混ぜて何かを
させる必要があったわけ。

 収容所は、ソ連軍がやってくる直前にドイツ軍の手で破壊された。
 TVチームは、ハリーは発見できなかったが、ジョージの痕跡には到達できた。ハリーは砂の崩壊で自然に埋まったと思われる。

 トンネルの天井と側面は、やはり、板で支えられていた。
 2011時点で、この収容所にいたことのあるFrank Stoneが 89歳で存命。
 収容されていたとき、ストーン氏は、ビスケット缶でラジオをこしらえたという。ストーン氏は脱走に参加せず、よって生き残り、1945にソ連
軍によって解放された。

二。
 AFPの2012-1-13 記事「N. Korea Test-Fires Short-Range Missiles: Official」。

  北鮮は東海岸で3発の短射程のミサイルを発射した。
 これらは KN-02 missiles (射程 75 miles)らしい。


 金正日が死んだとアナウンスされた12-19にも2発の短射程のミサイルが日本海に向けて発射されている。

 先軍のことは "songun" という。

 1-8には三代目がナンチャッテ戦車を操縦するシーンが。
※これは金一家の逃亡用の車両だね。シナまで逃げるためには水陸両用である必要がある。

YouTube: 金正恩大将が戦車・戦闘機を操縦する場面

三。
 ストラテジーページの2012-1-13記事「The Ultimate Reality Show」。

  マラッカ海峡は1日に200隻が通過する。
 昨年、シナは、船舶建造世界1位の地位を韓国に譲り渡した。
 過去3年、シナと韓国はこの分野で首の差の競争をしてきた。
 シナ、韓国、日本を合計すると、この3国で、世界の船舶の8割以上を造り出していることになる。

 世界不況はシナの造船所も直撃した。なんと、仕事量が半減したという。

 1世紀前の米国の経験によると、商船をやたら造った国は、そのノウハウを次に軍艦に活かしてくる。

 シナは韓国や日本と違ってイラン原油の買いつけを絞るつもりはサラサラない。結果として、イランにとってシナだけが原油の買い手になる。
するとシナの立場は強まり、イランに対して安い価格を命令することができる。

 1-6、インド空軍は、30名でシナを訪問する予定をキャンセルした。理由は、シナ政府が、Arunachal Pradesh地区出身のインド士官1名にビザ
を発給しなかったから。この地区についてシナは領有を主張している。チベットの一部だというのだ。
 同地区は 84,000 square kilometers の山岳である。

 1-4に日本のオフィシャルが、尖閣諸島のひとつの島に上陸して2時間そこにいた。

■10円を節約しても10万円の無駄をしたら家計は成り立たぬ。【2012-1-15作文】

二。
 AFPの2012-1-14 記事「U.S. Draws Up Contingencies in Case Israel Attacks Iran: Report」。
  『WSJ』の1-13号によれば、米政府は、イスラエルがイランを空爆した場合の対応をすでに策定し終えた。

 たとえば、バクダッドにある米大使館を、プロ・イランのシーア派の暴徒が怒って襲うという事態が考えられている。
 イラクからは米軍は撤収したが、1万5000人ものアメリカ籍の文官や民間人がひきつづいて滞在中である。

 クウェートには、イランを抑止するために15000人の米軍部隊が駐留中。また、すでに遊弋中の空母艦隊に加え、さらにもうひとつの空母艦隊
ペルシャ湾に向けて移動させているところだ。

三。
 Kalee Thompson 記者による2012-1-13記事「Almost Nome: U.S. Icebreaker About to Reach Cut-Off Alaska Town」。
 
 米コーストガードの砕氷船が、アラスカでとつぜん石油飢饉に陥った Nome市にやっとこさ、物資を届けましたとさ。(略)
 米国は北極海域に砕氷船をたったの1隻しか配備していない。それが、長さ420フィートの『Healy』である。母港はシアトル。地理学者たちの
海底地形地図作りに協力しおえたところだった。しかし85人の乗員の上陸は延期になった。
 ロシアの船舶はすべて、軽度の自力砕氷能力がある。しかし、本当の砕氷船ではないから、ヒーリーが先導しないとノームまではやって来られ
ないのだ。
 ※南氷洋捕鯨調査も、モノホンの砕氷船にさせるのが利口なのである。なぜならシーシェパードのボロ船や高速ボートには砕氷能力がないの
で、氷海を突っ切れば敵をまいてしまえるからだ。ちなみに水産大学出の若い元気な乗組員たちは全員、ガタイが異常に良く、もし船の上にテロ
リストどもが乗り込んでくれば、肉弾格闘戦ではまず負けないだろうという下馬評である。むしろ、手薬煉引いて待っているのだ。
(略)

■橇は撓んだ方が良いのか撓まない方が良いのか?【2012-1-16作文】

二。
 ポーランド軍参謀総長の Gen. Mieczyslaw Cieniuchへのインタビュー記事。2012-1-16公開。
 
 大将は先週、はじめて米国を公式訪問した。(略)

 ポーランドはGDPの1.95%を国防に投じており、その額は縮減傾向にはない。これは欧州の国家としては珍しい。

 米軍はいつでもポーランド領内で演習してください。合同演習をしましょう。
 米軍には、できればポーランド国内に大きな基地を持って欲しい。ドイツにあるような基地をね。しかし私は大蔵大臣ではないので、その建設
資金をポーランドが出しますよ、とは約束できないのです。(略)

■視察旅行は何が困るかといって、入間が都内から遠いため日程の前後1日づつ東京で私費泊しなければならない。そのカネがない。3月だと借
家前の雪掻きもできなくなる。だから辞退。【2012-1-17作文】 »
一。
 Chris Carroll 記者による2012-1-16記事「As technology evolves, military wrestles with preserving vital engineering data」。

  米軍の航空機や車両、そのエンジンや電装のデータは、CAD (computer-aided design) にされて管理されている。
 整備員はラップトップPCにアクセスし、そのデジタル・データを頼りに仕事をしているのだが、大問題がある。部品の仕様がアップデートさ
れたときに、その情報が、すでに整備員が愛用しているラップトップ内には反映されないこと。(略)

 三次元CADは軍の装備の世界には15年くらい前から普及した。それ以前は2次元の図面しかない。

 いま、あたらしい軍艦を進水させますと、その現役寿命は50年と予測できます。ところがそれを設計するときに使ったCADのソフトウェア会
社は、18ヵ月後にはもうバージョンを変えてくるのですよ。
 このときいちばん迷惑なのが、ソフトウェア会社が最新バージョンに盛り込んでくる、余計な「便利機能」です。リリース当時には売り物で
あった「便利機能」は、バージョンが変わると、もう使えないんですからね。

 軍用機の世界ではまだ事故は起きていない。民航機の世界では典型的なトラブルが報告されている。すなわちエアバスA380を国際共同で製
造するときに、CADのメーカーは同じだったのだが、各社で使用していたバージョンが異なり、このためにできあがった部品の寸法が相互に合
わなくなって、部材がうまく接合しなくなり、製造は遅延した。

 伝言ゲームと同じですよ。どんどんズレていく。
(略)

二。
 AMY TEIBEL 記者による2012-1-16記事「Hackers disrupt Israel airline, stock market sites」。
  月曜日に、サウジアラビアハッカー集団その他が、イスラエル証券取引所と、国営航空会社のネットを荒らした。

 ある犯行グループは、40万人分のイスラエル人のクレジットカード番号を盗取したと声明。

 イスラエル国内には、ヘブライ語のラジオ放送中に英単語を用いるのをやめろと叫ぶグループも存在する。彼等は、「ハッカー」の代わりに
「パッチャン(patzchan)」と言え、と主張している。