支那大陸では政治がすべてに優先する!

中国民営化に逆行する中国、国有企業が独り勝ちなぜ民主化しないのか〜中国株式会社の研究(129)
2011.09.23(金)
宮家邦彦
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/23410
(略)
 2009年末に国家統計局が発表した調査結果によれば、2008年末の時点で国有企業数は約14万余社、2004年に比べ2割減少したのに対し、民営企業数は約360万社で8割も増加しているという。

 一見、民営企業が躍進しているように見えるが、専門家によれば実態はその逆らしい。

 昨年あたりから中国では「民進国退」に代わって、「国進民退」という言葉が流行っていると聞いた。過去10年ほどは国有企業独占業種の民間への開放が進み、民間企業は大いに躍進した。

 ところがリーマン・ショック後は、逆に国有企業が民営企業の買収、海外投資や事業多角化を始めているというのだ。

 2008年末、中国政府は総額4兆元もの景気刺激策を発表したが、その柱である巨額公共事業で最も潤ったのは民営企業ではなく、大型国有企業だという。
 
 もちろん、その恩恵は退職公務員の天下りという形で主管官庁にまで及んでいるに違いない。そのあたりは昔の日本とあまり変わらないだろう。

 しかし、中国の国有企業は昔の日本の官営企業と根本的に異なる点がある。それは、中国で重要な官営事業の「民間払い下げ」が現在に至るまで実質的に行われていないことだ。
(略)
 最大の問題は、株式会社化された現在でも、国家が国有企業の絶対多数の株式を所有し、実質的に経営権と人事権を維持し続けていることだ。こうした不健全な両者の関係は、特にリーマン・ショック以降、中国各地で中小民営企業を苦しめ始めているという。

 最も深刻なのは中小民営企業に対する「貸し渋り」だそうだ。景気過熱とインフレの進行を回避すべく現在中国では金融引き締めが進んでいるが、これが輸出企業を中心に中小民営企業の経営を圧迫しているらしい。
 これでは中国社会に健全な中産階級や独立した市民社会など生まれるはずがない。それどころか、このまま経済の「国進民退」が進めば、中国経済は実質的に中央統制経済に逆戻りするだろう。
(略)

2011年09月09日11:19
国営製薬企業、まるでヴェルサイユ宮殿!(中国)
http://www.en-china.jp/archives/4761482.html
 


先日、哈薬集団製薬六厂(製薬会社)の公式サイトで会社の写真が公開された。その外観はヴェルサイユ宮殿を思わせる作りで、内部はいたるところに彫刻が施され、金箔までも使用されている。また社員へ福祉も驚くほど充実しているという。

CCTVのニュースキャスターである李小萌さんはミニブログ(中国版ツイッタ―)にこう書き込んだ。「この会社は国の持ち株企業です。財政部の統計データによると、2010年国有企業の累計利潤は2万億元もあるが、そのうちの5%しか国に納められていません。国有企業は全国民の企業であると言われていますが、その利益をどこに使ったのかを国民に教える必要があります。この宮殿を見て、国民が喜ぶと思っているのですか?」

★ネットユーザーのコメント★

「立派な宮殿!風邪で病院に行っただけで1000元もかかる理由がわかった!」

「この製薬会社を支持する!これだけ待遇の良い会社は社員にとって本当にありがたい。利益を出している企業はたくさんあるが、どの企業の社長も社員に利益を還元しないやつらばかりだ!」

「民営企業なら笑って聞ける話だが、国営企業だからまったく笑えない。」

「本当に国とつながって市場を独占している企業はうらやましい。どんなにいい加減な経営や品質の悪いサービス、商品であっても、国によって他社が参入できないようにしてもらっているのだから。」

「中国の金持ちなんて半分はまっとうな競争で勝ち上がったわけじゃない、ほとんど官民癒着で金持ちになったやつらばかりだ。」

「この製薬会社の社員がうらやましい。この国は本当に利益を社員に還元しないな。経営者達は愛人や車には莫大な金を使っても、社員の給料を1元上げることは嫌がるからな。」