日本宇宙技術の国外販売

またまたケチを付けると、この手の話を純商業的に語るには限界がある。
米国がどう見ているか、という観点がないと特集としては片手落ちだ。
日経の中のヒトはわかっていても書けないのだろうけど。
 
日本の航空宇宙産業は軍事上の理由から米国の監視下で成長を阻まれてきた。
国家戦略無く、予算が極端に少なく、町工場レベルで頑張ってきた。
その結果、米国産でない技術で輸出力をつけるという逆説が生じた。
途上国≒中国に技術流出したら大変だ。
米国が放置するわけが無い。
そのクビキをどう逃れるか、そこを語らないと未来が見えない。
 
追記)
この話も典型だが、結局ビジネスったって、政治・軍事を含めた世界秩序の一部門でしかないので、世界を語れないとビッグビジネスは語れないんだよね。なのに保育器の中の戦後日本では団塊世代の政治的インポが会社の主役だったので歪みがでているわけだ。”日経読んでる”wレベルの世界認識でどうしょうもない。若年世代のネトウヨ傾向ってのは、不平不満の捌け口ってのもあるだろうけど、インポに比べたらフツーに政治的だというだけの側面も強いと思うんだ。世界標準の政治認識は日本ではウヨクになっちゃうからねwww

特集の読みどころ
ニッポンの宇宙力 世界に挑む8兆円産業
日経ビジネス特集取材班
2011年8月29日(月)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20110825/222258/
(略)
 それまで国内に閉じ込められていた日本の宇宙産業。それが世界に打って出始めた。2011年は日本の「宇宙産業元年」と言える。
(略)

<予算と宇宙開発の失敗の関係について>
参加者:NASAの予算と人員はどのくらいでしょうか。日本の国力は、アメリカのGDPや人口に比べるとだいたい3〜4割と思います。日本は、科学技術立国で同じくらいお金をかけ、日本の体力に見合ったものであれば、NASAの3〜4割の差はあってもアメリカ並みの力が届くと思います。しかし、お金がないため、無理矢理、最小限の機械にいろいろつぎ込むと、どうしてもいざというとき、不具合が出たときに残念なことになってしまうのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
舘:予算規模は、JAXAは1,800億円と話しましたが、アメリカのNASAの予算は、もちろんレートにより変動はありますが、10倍の1兆8,000億円くらいです。国力、人口比で言うと日本はアメリカの2分の1くらいですが、予算で言うと10分の1くらいです。しかもNASAの正規職員は2万人はきったと思いますが、JAXAの10倍よりもまだ多いくらいです。それ以外にもコントラクター(契約人・請負人)がいるため、おそらく数万人の規模でいます。また、アメリカは、同じ規模の予算を国防省も持っています。結局、トータルとして予算は20倍くらいの規模です。
(略)
http://www.jaxa.jp/townmeeting/56/opinion2.html