中国人民の市民運動?

「共青党」から「太子党」への「政権交代」を前に、胡錦濤は意図的に「市民的自由」を容認していると思う。
交通インフラってのは軍事に関わるので当然太子党利権なわけだ。
高速鉄道事故が起こった時、偶々江沢民が死んだ直後だった。
胡錦濤はこれを奇禍として太子党政権による左翼反動に釘を刺す策に出た。
マスコミや人民の体制批判を放置容認したのだ。
ナイーブな日本人は驚いているが、当然彼らは政治的風向きを読んで動いている。
暗黙のGOが出たと判断したのだ。
鉄道省の右往左往はその政治変動を反映しているわけだ。
政治的自由は後戻りできない。
2012〜2017年の太子党政権は、人民の自由化圧力と対峙しながらの政権運営を運命付けられた。
「中国」という政治的荒野の只中に未来の種を蒔いた胡錦濤に敬服せざるを得ない。

China Report 中国は今
【第82回】 2011年8月26日 姫田小夏
中国各地で噴出する国民の不満 抗議の根底に住宅価格の高騰
http://diamond.jp/articles/-/13741
上海でも市民の抗議行動 中国社会の信じられない変化
 中国各地で国民の不満が噴出している。今夏、上海虹橋国際空港では、近隣住民が飛行機の騒音で安眠できないことを理由に抗議活動を行った。警備の厳しい上海の空港で抗議活動が起こるとは、信じられない変化である。(略)
 騒音問題は今に始まったことではない。筆者はかつてから虹橋空港近くに住む主婦らの不満を耳にしていた。
(略)
 中国高速鉄道の事故への反発が強まる8月半ば、中国で「集合住宅の上を通る高速鉄道の高架橋建設」が話題になった。問題となったのは安徽省合肥市と蚌埠市を結ぶ高速鉄道で、高さ20メートル以上の集合住宅の上に通る鉄道の奇妙な風景は日本でも報道された。
 この珍事件の原因は、高速鉄道は今年末の開通に間に合わせるため工事を急いだためだ、と言われている。しかし、さらに突き詰めれば、住民を立ち退かせられなかったためであることがわかる。