日米同盟の拡大?

なにが深化だよw
面倒を押し付けられるだけじゃん。
こういうときまともな左翼陣営のない日本は困るのだ。カードに使えないからね。
 

 

日本の民主党政権も“日米同盟の拡大”を踏襲
今回の日米2+2が意味するもの
孫崎享
2011年6月30日(木)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20110628/221164/
 通称、日米安全保障協議委員会が6月21日ワシントンで開催された。日本側から松本剛明外務大臣,北澤俊美防衛大臣、米国側からクリントン国務長官,ゲーツ国防長官が出席した。
(略)
 次いで中国の扱いを見てみたい。共同発表では「日本、米国及び中国の間の信頼関係を構築しつつ、地域の安定及び繁栄における中国の責任ある建設的な役割、グローバルな課題における中国の協力並びに中国による国際的な行動規範の遵守を促す。中国の軍事上の近代化及び活動に関する開放性及び透明性を高め、信頼醸成の措置を強化する」としている。合意された文書を読む限り、中国を脅威とみなし、日米が共同でこの脅威に対処するという強い姿勢は見られない。
(略)
 他方、2プラス2、日米安全保障協議委員会は実現させた。なぜか。それは2プラス2で普天間問題を再確認する必要があったからではない。対中国について意見交換する必要があったからでもない。この段階で「より深化し,拡大する日米同盟に向けて:50年間のパートナーシップの基盤の上に」と題する共同発表を行うのが主たる目的であった。本論評の冒頭記述したように、2005年10月の「日米同盟:未来のための変革と再編」は日米同盟の性格を決める上で極めて重要である。米国は、日本の民主党政権もこの「日米同盟:未来のための変革と再編」を踏襲していることを強く確認したがっている。そのためには2プラス2の開催がぜひとも必要であった。菅首相の訪米に消極的な米国が2プラス2の開催を強く望んだ理由はここにあった。
 そして今回、この目的は達成された。共同発表「より深化し、拡大する日米同盟に向けて」には、「2005年及び2007年の日米同盟の共通の戦略目標を再確認した」との文章が見事に書き込まれている。
(略)
 「より深化し、拡大する日米同盟に向けて」の合意文書は一見地味である。しかしこの文書は極めて重要である。理由は大きく2つある。(1)民主党政権においても、日米同盟の基本方針を決めた2005年10月の「日米同盟:未来のための変革と再編」が継承することを確認した。(2)外交・安全保障の多岐にわたる分野において、日本が米国の基本姿勢を受け入れた。「より深化し、拡大する日米同盟に向けて」との文言は決して単なるうたい文句でない。日米同盟はより深化し拡大する方向に着実に進んでいる。