ヒキコモリ、ゼロ?

この渡邉幸義社長って『未来ノート』のひとだったんだ!
それにしても行政の援助を貰いながら細々やっているわけじゃなく2000人の大企業をフツーに経営していることがすごい。
ヒキコモリって要するに社会不適応の一症状だよね。
こんな世知辛い世の中になれば、社会不適応者が一定いるのはあたりまえ。
ある意味失業概念と似ている。社会不適応率とか。
社会に出る出鼻を挫かれた若年層がいままで注目されてきたけど、社会の側の変化で新に不適応に脱落する中高年層だって多いと思うんだよ。
適応には成長が必要なんだろうけど、それには発達心理学で言う「安心感」が必要だと思うんだ。
奇しくも渡部社長が「家族制」という言葉をつかっているのを知って、わが意を得たりって感じだなあ。
 

 

「未来ノート」で道は開ける!

「未来ノート」で道は開ける!

追記)
漏れも『未来ノート』つけるかw

「引きこもり」するオトナたち
【第72回】 2011年6月30日 池上正樹
「引きこもりゼロの社会」はつくれる!? 当事者の多くを社会復帰させた企業の秘密
http://diamond.jp/articles/-/12927
(略)
 同社は、スマートフォンなどのソフトの新しい技術を担う。新しい雇用が生まれるとの渡邉社長による当初からの読み通り、従業員は2000年に設立時の4人から、現在は2000人にまで増えた。

 しかし、エンジニアを育てていかなければいけないという事情から、渡邉社長は「未来における自分のヤル気にコミットしてくれる」人材を求めた。そのため履歴書が、あまり意味のあるものではなくなって、履歴書を見ないで採用するようになったという。

 そんな渡邉社長がある日、社員たちと車座で話をして、驚いた。

「君は以前、何やってたんだ?」と聞くと、「実は、僕はずっと働いていませんでした」「僕は発達障害を持っているんです」などと明かす社員たちがいた。そうして話していくうち、意外なことに同社社員の約3割は、一見、就業の非常に難しい人たちで構成されていたというのである。

「なんだ、そうか!」

 渡邉社長は、CDでこう語る。

<こういう方々も立派に働ける。僕らは入口のところで、この人たちは、きっとやれっこないと(決めつけていたのではないか)…>
(略)
<引きこもりの人たちは、まず体力がない。ずっと家にいるわけではなくて、1週間に1、2度は家を出ている。でも、企業で勤める体力がないわけです。話す機会も親と多少やり取りする程度で、コミュニケーション能力が低く、業務能力もない。彼らが家から出て就労するまでの間に、何が必要かというと、訓練なんです>

 実際、これまで行政などで言われてきたイメージとは違い、引きこもりの年齢層は高い。

 最近、職場で現実に起こっているのは、多くの人が精神疾患になって、リストラされていくことだ。

 会社を休職し、退職して、他の会社に転職する。そして、また休職し、退職、転職と3、4回繰り返すうちに、社会そのものから離脱していく人が多いという。筆者が指摘してきたように、就職できなかったり、職を失ったりして生まれた「新たな引きこもり層」だ。
(略)
<引きこもりの人は、かなりの割合で、メンタル不全のケースが多い。うつ病の人が戻ってきたとき、同じ部門に配属すると、3ヵ月以内に再発する可能性が高いんですね。我々は元に戻すことなく、特別な部門を作っています。仕事に慣れるまで、現場に戻していいかも含めてチェックする体制を作っています。社内が皆、メンタル不全に対する対応を心得ているんですね。だから、引きこもりの人が来ても、皆さんが仕事の切り出しや、短時間勤務に慣れていますので、協力しながらやっていけるのです>
(略)
 渡邉社長は、会社の中で、家族制を敷いている。

 会社では3回教えてダメだったら、「この人はダメだな」と切り捨てられてしまうことが多々ある。ところが、父親であれば、子どものために何度でも汗をかくことができる。
(略)
 渡邉社長は、「引きこもりの原因は、社会の仕組みが生み出している」と指摘する。

<1つの仕組みを作ったときに、ついてこられない人もいる。社会の短期的に収益を上げていくという会計システムの中で、うつ病になって、リストラされる人たちが非常に多いんです。30代、40代になって、引きこもりになっていく。いま生活している社会という環境の中で、自分は幸せを感じている。でも、その中に、少なくとも数パーセントの絶望を持った人もいる。このことも含めて、自分にも責任があるのではないか>
(略)