マンスリーWILL(ウィル) 2011年6月号

WiLL (ウィル) 2011年 06月号 [雑誌]

WiLL (ウィル) 2011年 06月号 [雑誌]

漏れは『WiLL』という雑誌に期待したところがあった。
権力に阿ねない「民族系」媒体であってほしいと。
しかしこのご時世に論壇誌など金主=権力の走狗になりがちであろうことも容易に想像できるわけで、
特にこの雑誌の場合「原子力発電協賛記事」が頻繁に出ていたわけだから、今回の事態をどう総括するかは興味深くみていたのだった。
そして案の定、政府・官僚批判はあるのに、電力会社批判はなかった。
東電守れの大合唱わかりやすすぎっ(笑)
経緯からすれば批判の対象は「東京電力電気事業連合会」であるべきだろう。
所詮は飼い主の意向に逆らえないのが「なんちゃって民族派」の限界なんだろうね。(^^ゞ

[特集情報]
日本の再生は自助の精神から テレビでは言えない原発の真実
[出版社情報]
【総力大特集】
●新聞・テレビではわからない原発放射能の真実 
  ・「レベル7」の二つの衝撃 澤田哲生 p46-61

(略)では当の東京電力はどうか。三十日の勝俣会長の会見は、言葉を選びつつも慎重かつ、その重責を体現したものだった。「私企業としてありつづけたい」という企業人としての明確な意思を表明した。(略)そこには、経営者としての俯瞰的展望と決意があったと思う。(略)[p49]
安易な「東電国有化論」
(略)東京電力の企業としての規模は、リーマンブラザースの十倍とも言われる。要するに大きすぎて潰せない。(略)この異常事態を東電の企業風土や体質の問題として、ある意味矮小化し、責任をなすり付けることは、この国の行く末を却って見誤ることになり、益がない。東電やそれを監督する官庁だけの問題なのかということが、問い直されるべきである。(略)したがって、この法律(原子力賠償法)に則って粛々と補償を実施していく他ないのである。(略)苛酷事故のマネジメントに問題があったとも言われるが、それだけを鋭く追求していても、現今そして今後向き合うべき問題の解決にならない。(略)

  ・福島の放射線、恐るるに足らず 高田純 p62-73
  ・歪んだ「東電叩き」の陥穽 東谷暁 p74-85

(にゃんこのコメント)
どうも言いたいのは、「経済性」を含めて一定の「想定」のもとに原発を運営していたことは皆ほんとうは解っていたんだから、いまさらカマトトぶって「想定外」許すまじ「人災」だというのは卑怯だ。東電を解体したら技術伝承が失われてもっと危険なことになるから守らなければいけない、ということらしい。
・・・いや、確かに技術に「絶対」はアリエナイし、どっかで割り切っていたんだろうとは思うけどさ、少なくとも住民は「ぜったい安全」だと説得されていたわけで、そうじゃないなら最初からそう説明していたかってことだよ。割り切った結果の事故ならますます「人災」と言うべきだよね。そして高橋洋一さんが言うように、「東京電力」という看板がなくなって「電力事業継承会社」と「東電精算会社」に分割処理したからって「技術面」でなにも危険はないよね。
だいたい人災天災論=想定内外論は副次的な議論だ。東電解体論に繋がるから熱くなっているのだ。
そして東谷先生の東電解体阻止論は説得力が無いのだった。。。

  ・驚くべき原子力村の常識 武田邦彦 
  ・〈蒟蒻問答〉原発の 事故に 老人決死隊 堤堯・久保紘之 
  ・菅総理、あなたの存在が「不安材料」だ 阿比留瑠比 
  ・〈美女対談〉不幸が日本人を鍛える 渡部昇一曽野綾子 
  ・原発事故でメディアが報じないこと 堤堯 
  ・保安員の「末必の故意」 西尾幹二 
  
自衛隊かく戦えり 
  ・疾風の如く十万自衛隊出動す! 山際澄夫 
  ・菅総理自衛隊に謝罪せよ 佐藤正久・宇都隆史 
  ・史上最低の文民統制 潮匡人 
  〈緊急グラビア特集〉自衛隊かく戦えり 
   
●現地レポート 
  ・「賞賛と感謝」の重圧 石井光太 
  ・ただただ耐える福島県民 吾妻博勝 
  ・「原発退避地域」に突入す 水島総 
  ・平安時代にも各地で激発した“大地震(おおない)” 所功 

(にゃんこのコメント)
ワック出版は一貫して所功を起用し続けている。
正直このひと文章詰まらん。
なのに起用し続ける理由は「女系天皇」論の理論的支柱だからじゃないかと疑っている。
「所〜小林」ラインを抱えて「新天皇論」を出版するワック出版の背景に何があるのか、興味深いね。

  ・哀しみには終りがある 伊集院静 
    
●緊急提言「コンクリートから人へ」で国亡ぶ 藤井聡 
  
 ◆本家ゴーマニズム宣言 「大地震」非常時の発狂者 小林よしのり 

(にゃんこのコメント)
昭和天皇直系継承論」で論理破綻したのに頬被りしてラウドスピーキングする小林よしのりさん。
若年世代に漫画で保守論壇への入り口を与えた功績(弊害も?)が大きかっただけに個人的に残念。
そんな小林さんが欄外書き込みで孫正義を大絶賛。100億円は愛国的だ、批判者は在日差別主義者だ、って。
でもさ、彼は国民の税金に寄生して事業拡大を狙っているんだよね。何兆円もただ乗りしようとしているわけだよね。
自分の会社の為じゃなくて国家国民のためだからという論理でごり押ししようとした。ところがNTTに反撃されて追い詰められていた。
そこで週刊ポストなどを使って孫社長個人の「愛国者」キャンペーンで形勢逆転を狙っている。
それを疑う人間には「ザイニチ差別主義者」という脅迫も用意されている。
そんななか震災は一気に名を上げるチャンスだったよね。
被災地でSoftBankはまったく繋がらず評判落としていたのにいつの間にかそれも有耶無耶になった。
個人資産6000億円くらい(もっとあると思うけど)と投資効果からいえばはした金だよ。
それをあっさり乗っかってしまうよしりんってやっぱりちょっと考えが足りないなあとおもた。

 ◆昭和を彩ったスーパースター伝説 打撃の神様川上哲治(5) 羽佐間正雄 
 ◆小説家の身勝手 曽野綾子 
[編集部から、編集者から]

斉藤和義氏が自身の曲の歌詞を変えて「ずっとウソだった」という反原発ソングをゲリラ的に発表し、ちょっとした騒ぎになりました。気持ちはわかるし、行動自体はいいのですが、歌詞が陳腐でうんざりしてしまいました。(略)

右翼系雑誌『WiLL』の最大スポンサーは東京電力の模様
  
 毎月、過激な右翼思想を展開する、元『週刊文春』編集長の花田紀凱氏が編集長を務める月刊雑誌『WiLL』。発行所は「ワック・マガジンズ」(東京都千代田区)という株式会社なのだが、その実態は一般にはそれほど知られていないので紹介する。同社の代表を務めるのは鈴木隆一氏(58。そもそもは月刊『文藝春秋』の契約記者だったそうだが、その後、新潮社に入社、写真週刊誌『FOCUS』創刊に携わり、局次長まで務めているという……。
http://straydog.way-nifty.com/yamaokashunsuke/2007/05/w_5cad.html

みうらじゅん「東電の仕事は全部断った」
2011.04.23 22:20:55 by ニコニコニュース
http://getnews.jp/archives/112735
 
 イラストレーターのみうらじゅんさんは2011年4月22日、ニコニコ本社で公開生放送された「吉田照美みうらじゅん ときどきアートライフ」で、東京電力から仕事の依頼があったが、「全部断った」と明かした。
 
 みうらさんは、東電の仕事について「4コマ漫画を書いてくれと言われた。ギャラはすごくいいです。ゼロがいっぱい」と暴露。これに対して、フリーアナウンサー吉田照美さんが「インターネットでは東電の仕事のギャラは、500万円とか言われているけど・・・」と問いかけると、「もっと上でした」と返答。それでも「全部断った」という理由について、みうらさんは、
 
「僕みたいなやつにたくさんギャラをくれるのは、あやしいじゃないですか」
 
 と笑いを誘いつつ明かした。
 
 また、「飲んでも大丈夫」とプルトニウムの安全性を強調したことで批判を浴びたとされるビデオに登場するキャラクター「プルト君」についてイラストレーターとして言及。「(プルト君のように)ゆるキャラで問題起こしそうなものがたくさんある」と指摘。その上で、
 
「やり玉に上げられるのがキャラクターであるのはかわいそうだけど、作った人はちゃんと責任を負わないといけないよね」
 
 と語った。

日本一の大富豪に2年連続で柳井正
 
 米経済誌フォーブス(アジア版)は、日本の大富豪ランキングを13日発表し、今年もユニクロを展開するファーストリテイリング柳井正会長兼社長(60)が1位となった。これで2年連続。
 
 同誌によると、日本の上位40位までの純資産は計870億ドルで25%増加。ランカーたちの資産は全体的に底上げされている。
 
 1位柳井氏は、事業が好調なこともあってか、純資産は92億ドル(約8400億円)で昨年からさらに50%増加した。この勢いで行けば来年あたりは1兆円の大台が視野に入ってきそうだ。
 
 ◆日本の大富豪(敬称略)             億ドル
1位  柳井正  (ファーストリテイリング)    92
2位  佐治信忠 (サントリーホールディングス)  86
3位  森章   (森トラスト)          61
4位  孫正義  (ソフトバンク)         56
5位  毒島邦雄 (SANKYO)         53
6位  三木谷浩史楽天)             47
7位  山内博  (任天堂)            38
8位  糸山英太郎新日本観光)          34
9位  滝崎武光 (キーエンス)          29
10位  武井博子 (元武富士会長夫人)        25