アサンジは中国人?


アサンジは場所を提供しているだけ。
彼を幽閉してもそれ自体には意味はない。第2第3のアサンジの出現を牽制する見せしめなんだろう。
でもそんなにうまくゆくかなあ。
最終的に国際的な"不正入手情報うp禁止法"でも作るしかないだろうけど、そんなことを近代庶民は許すか?
「この世の中には左翼対右翼、信仰対理論といった対決などよりももっと重要な対決がある。それは個人対組織の死に物狂いの闘いだ」
全面的に賛成だ。アサンジを支持せざるを得ない。
最近ではソエジーも「皇帝ロックフェラーよりもっと邪悪な存在がある。国際的な官僚連合体だ!」なんていっているけど、
漏れ的にはトロツキーが『裏切られた革命』のなかで述べた「官僚共同体」が初出だと思うね。
頭の無い竜なんだよ。
ニッポンウヨクもニッポンサヨクもいいかげん「官僚共同体vs庶民」を主軸に世界観を転換させたらどうなんだい。

2010年12月24日(金)
ウィキリークスジュリアン・アサンジっていったい何者か
告発した女性とCIAの関係に関する怪情報
高濱
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20101221/217661/
父方の祖先は豪州に移住した中国人?
(略)
 欧州系の名前にしてはヘンな名前。アサンジ(Assange)の名前の由来は、中国名の「Ah Sang」(アー・サン=阿桑?)だと、ご本人は言っている。父方の祖先が、1800年代初頭に中国を離れ、パプアニューギニアあたりを経由して豪州のサーズディ・アイランドに住み着いたという。母方はスコットランドアイルランド系。言ってみれば、アサンジはユーラシアン(欧州人とアジア人の混血)ということになる。
 12月14日、潜伏中のロンドンで逮捕された。スウェーデン滞在中に2人の女性を強姦したとの容疑だ。早晩、スウェーデンに身柄を移送されることになるだろうが、これは別件逮捕の可能性が高い。米政府としては、なんとか米国内に連れてきて、身柄を拘束し、お白州で裁きたいところ。
(略)
反権力の原点は、親権争いで見た「こっぱ役人」の権力乱用
 
 話は前後するが、この事件の2年前、アサンジは18歳のときに、16歳の女の子と同棲して一児をもうける。翌年、形だけの結婚はしたものの、警察に追い掛け回される「天才ハッカー」に嫌気がさした幼な妻はついに家出してしまった。

 役所はアサンジから息子を取り上げ、妻に親権を与えた。怒り狂ったアサンジは、実母の助けを借りて、親権争いに立ち上がった。法廷闘争は6年も続いた。

 このため、アサンジは、一時、心的外傷後ストレス障害PTSD)にかかってしまった。その精神的ダメージは「こっぱ役人」を底辺とした「Institutional Hierarchy」(既存の権力支配層)全体に対する憤りとなった。

 アサンジは、当時を振り返って、「この世の中には左翼対右翼、信仰対理論といった対決などよりももっと重要な対決がある。それは個人対組織の死に物狂いの闘いだ」と述べている。

 同氏の国家・政府や大企業に対する闘争心は、20代後半に経験した親権争いがまさに原点だったのだ。

 当時、アサンジは、フランツ・カフカの『変身』やアーサー・ケストラーの『真昼の暗黒』、アレキサンドル・ソルジェニーツィンの『収容所群島』を貪り(むさぼり)読んだ。権力に対する闘争を仕掛けるための、いわば理論武装をする期間だった。

 「これらの本は、真実とか創造性、愛といったものは『既存の権力支配層』によってめちゃめちゃに壊されてしまうことを教えてくれた。そこから学んだことは、このヒエラルキーに民衆が立ち向かう際の唯一の武器は、奴らの欺瞞と偽善が記録されている機密文書をリークすること以外にはないということだった」。
(略)
究極の標的は、アメリカではなく、中国や北朝鮮の反民主独裁政権
 そのアサンジの「正義感」はアメリカ政府の欺瞞と不正にだけ向けられたものなのだろうか。彼は徹底した反米主義者なのか。

 同氏は「ニューヨーカー」とのインタビューで、こう述べている。

 「ウィキリークスの究極の標的は、一般大衆を抑圧し、言論の自由や人権を抑圧しているアフリカやアジアの国々――中国やロシア、さらにはミャンマーなど――の独裁政権の極秘文書を暴き、全世界の人たちに知らせることです。無論、その前に、不法かつモラルに反する政策を一般大衆に押し付けている支配権力に立ち向かおうとしている西側諸国の人たちを支援するのが先決です。彼らのために極秘文書をリークする。今はそれが大事なことだと思っています」。

 なにやら、オバマ政権を震撼させているウィキリークスの矛先は、将来的には、中国共産党一党独裁政権や金正日世襲独裁政権の「悪政」にも向けられるようである。

アサンジを告白した女性はCIA工作員という怪情報
 
 最後に、強姦事件にまつわる怪情報について触れておく。事件が起きたのは今年8月中旬。アサンジはスウェーデンのエンコピンで開かれた報道の自由についてのセミナーに招待された際に、主催者の一人だったアナ・アルディンさん(31)から「自分の留守中アパートに泊まらないか」と提案されたという。彼は、セミナーが始まるまで1週間ほど宿泊した。

 ところがアルディンさんは予定よりも1日早く帰宅。その晩、夕食ののちベットを共にした。アルディンさんは警察に対して「私が寝てしまったときにアサンジは性交を強要。私が避妊具を付けるように頼んだのを無視してセックスをした」と供述している。

 「フリーセックスの国」スウェーデンの刑法では、「女性が避妊具をつけることを要求したにもかかわらず、これを無視して、性交に及んだ場合は強姦とみなす」との条文がある。そこで強姦容疑となったわけだ。

 アルディンさんは左翼シンパということになっている。現在アプセラ大学男女平等局で働くかたわら、社会民主党の「キリスト教社会民主主義者連合」の左派グループ「ブラザーフッド・ムーブメント」のメンバーとして活動中だという。ところが、これは「隠れ蓑」、実際にはCIAの工作員だといううわさが流れているのだ。

 米情報サイト「Raw Story」が関係筋の話として報じたところによると、アルディンさんはキューバに留学していたとき、CIAが資金を支援している反カストロフェミニスト団体「Las damas de blanco」(白い服の女たち)に所属していたという。

 となれば、アサンジをなんとかとっ捕まえようとしたCIAが、アルディンさんを使って「強姦容疑」で告発させ、逮捕されるよう仕組んだしてとも不自然ではない。

 この強姦容疑にアサンジおよび弁護士団は「完全なでっち上げだ」と反論している。今のところCIAうんぬんについては一切触れていない。

 そのアルディンさんに関しては、新たな未確認情報がある。アサンジを告発した後、密かにスウェーデンを離れ、キリスト教団体の一員としてヨルダン川西岸のパレスチナ自治区に行った。そこで、パレスチナイスラエル和解促進活動に従事しているというものだ。

アメリカはアサンジに「グアンタナモ方式」を適用か
 
 先走りしすぎるかもしれないが、米司法当局は現在英国、スウェーデン両国当局に対し、アメリカ国内へのアサンジの身柄移送の可能性を打診している。しかし司法省内では、以下の2つの見解が支配的らしい。(1)アサンジがオーストラリア国籍であることから米国内法で裁くわけにはいかない。(2)アサンジは米機密文書を盗み出したわけではなく、提供されたものを公開したにすぎない――このためスパイ防止法などで有罪にすることは極めて困難だ。このためアサンジに米機密公電を流した米軍上等兵との共同謀議として立件し、訴追に持ち込むべきだ、とする声もある。

 しかし、米国憲法修正第1条(言論の自由)の解釈については、1996年の最高裁ペンタゴン・ペーパーズ判決が判例としてある。このとき最高裁NYタイムズに軍配を上げた。同様の判決が再び出れば、国の威信を著しく傷つけかねない。

 そうした中で、急浮上しているのが、アサンジをキューバグアンタナモ軍収容所に拘置する案だ。アフガニスタンで拘束したものの、有罪にできない「テロ容疑者」のように、治外法権の場所に長期的に「幽閉」するというものだ。

 いずれにせよ、アサンジをめぐる今後の展開は、いくつものファクターが絡み合う。紆余曲折をたどることだけは間違いない。

主な参考文献

The New Yorker (June 16, 2010)

Magnetic Times (August 7, 2010)

The Spectater (December 3, 2010)

TIME (December 1, 2010)

The Suday Times (April 11, 2010)

The Australian ( June 16, 2010)

The Raw Story (December 6. 2010)

Counterpunch(September 14, 2010)