自民党の下野について


 

   
漏れはウヨク的な側面から民主党が政権を執ることにアレルギーがあった。
しかし、自民党が政権を執っていてもウヨク的な価値実現は不可能だって、安倍・福田・麻生で明確になったよね。
もともと自民で保守は20%を切ったなんて言われていた。
民主にもウヨクはいるわけだからそういう意味ではあんまり変わらない。
自民=保守と錯視するから躊躇するわけで、そもそも栗本の言うように自民党=利権厨でしかなかったのだ。
 
<国家>
官僚(お上)⇔大衆(民草)
  
という基軸を把握した上で。
 
<政党>
既得権⇔新興権
保守⇔革新
 
の4象限で政党を分類すべきだ。
 
問題は上記ヒエラルキーにおいて、日本にはブルジョワがいないこと。ブルジョワが解体されたうえ相続税で階級継承ができないようになっていること。その役割を官僚が剽窃していることだ。この官僚は戦前は天皇を押し立て戦後は米国を担いでいることは既述の通り。
で、自民党自由党党人派という本来の政党の流れと吉田スクールという官僚自体の流れがあって、1972年に田中角栄によって両者が野合して今日にいたったが、その過程で政党人脈は官僚派に取り込まれ、いまや利権屋しか残っていない惨状。
(ちなみに官僚から政治家になるという奇妙な制度は、従業員から経営者になる日本の会社制度とパラレルである)
   
だからまずはこの癒着を引きはがし無責任官僚を天日干しすることが肝要なのだ。
したがって政権交代それ自体を目的とすることはけして間違っていない。
自民党民主党という政党同士の争いではない。官僚の走狗と政党政治の戦いである。
  
90年以来の従米官僚制はすでに保守の敵であった。
その敵を官僚制と融合してしまった自民党が倒すことは不可能だ。
もともとは「普通の国」の保守を掲げて結党した。
00年には新自由主義改革を掲げ政権を狙った。しかしこの路線は後に小泉に奪われる。
政権交代するには最大野党社会党を取り込むしかない。それが02年の小沢の左傾化だ。
いまや支持を得るために新自由主義を批判し、ばらまきもする。
 
しかしそれがなんだ?
 
たとえ数十兆円の無駄使いだったとしても、自民党が55年にわたって米国や官僚に浪費した金額に比べたら僅かなものだ。
民主革命の歴史的なコストとして考えれば安い安い。
逆にこれ以上衰弱が進む前に、交代が実現して良かったといえる。
自民党にしたって野党になって天日の下で本当の実力を審判されれば保守と利権屋は分離されてせいせいするはずだ。
そのときにホンモノの保守だけが残るだろう。
    

オザワンの歴史 メモ
 
42年 東京台東区生まれ 小石川高校を経て2浪後慶応経済日大法院卒
69年 初当選、田中派
85年 初入閣
93年 経世会分裂『日本改造計画新生党 細川内閣
94年 羽田内閣 村山内閣 新進党
98年 自由党 小渕内閣
03年 民主党

 
追記)
だいたいさ、50周年記念のシンボルマーク。あんなのつくってる時点で見限るべきだよなあ。なにあのサイタマ