BC級戦犯裁判 証言を読む 第1部⑤

日経新聞というのは実務的なオトナに有用な情報を伝えなきゃならないという正確のために朝日ほど毒電波を出していないと見込んでいたんだけど、やっぱりマスコミ人だけあってお花畑の人がいるんだな、と思ったのが『幻想の島・沖縄』だ。
最初は特殊な歴史的経緯から援助を当然視してまともに経済的自立しようともしない堕落した沖縄人への苦言としてスタートしたんだけど、途中からやっぱり日本軍は悪魔だよね。集団自決だって広義の軍命だし、軍隊は民間人を守らないものなんだから無防備都市宣言しましょう!で終わるという超展開(笑)
大久保さんは1963年生まれで大学に入ったのは81年なのになんなのこの思考停止は?と思ったけど、成田空港を担当しているところから見ても最初からサヨク趣味の人だったのかもしれない。無防備都市宣言マンセーからみて中核派シンパなのかな?ICUではセクトはほとんど影響力ないと聴いたけど・・・しかしこんな本を書く人間が日経の社会部のキャップやっているとは考えてみれば怖い話だ。   
ところでその日経新聞では終戦記念日特集としてBC級戦犯裁判シリーズを連載しているが、意外にまっとう。サヨクテイストではあるものの、主観は控え事実関係をビシッと要領よくまとめ東京裁判の不当性を浮かび上がらせつつ、官僚制の暴走を如何に統治すべきかという現在的な問いにつなげている。これは反米だからかな?井上さんは例の富田メモで新聞協会賞をもらった怪しい人なんだが、それでもこの連載についてはまだ許せる。
   
で、話はずれるが、政権交代に浮き足立っている日経サヨクのひとりが書いたと思われる同日の”大機小機”は笑えた。会社主義から市民主義へだって。( ゚∀゚)アハ
まぁたしかに国家共同体が解体され、目前の金儲け共同体しか拠り所がなくなってしまったのが戦後民主主義だとは認める。でもさ、市民って誰だよ。プロ市民?(笑)西欧民主主義は都市ブルジョワ自治から発展した。守るべき共同体についての認識がぶれたことはない。いまの日本の問題はそもそも拠り所たる共同体がなんなのか混濁していることだ。大衆は刹那的で共同体を維持するという責務を引き受けようともしない。いるのは○○市民だけ(笑)ようするに大衆。自治なんて面倒なこと考えるよりお上によろしくやってくださいと丸投げ。裁判員制度に対するヘタレな態度に脱力したよ。その割に文句だけは言うけど。ψ( `∇´ )ψ
その歴史的未成熟を見据えないで市民の時代だとか御目出度すぎ。
   

B29搭乗員軍律会議 「無差別爆撃は戦争犯罪」(09年8月15日34面)
  
(略)
  
しかし上官の命令に従った下級者を裁くことを不当とするならば、連合国の行っているBC級裁判も不当ということになる。戦犯裁判で裁かれた大多数は命令に従った下級者だったからだ。米軍の検察側もそれに気付いており(略)手続き論に終始した。検察側が説得力ある論証を行うことはなかった。(編集委員 井上亮)

  
  

「東京裁判」を読む

「東京裁判」を読む

(未読)

井上 亮 (いのうえ まこと) 1961年、大阪生まれ。関西学院大学法学部卒業後、日本経済新聞社に入社。東京・大阪の社会部で警視庁、大阪府警宮内庁法務省などを担当。長岡支局長などを経て編集委員。皇室と昭和史をテーマに取材を続ける。
この右端の人らしい(笑)

 

大機小機 (09年8月15日15面)
   
にゃんこまとめ:日本は戦争を境に天皇制国家共同体から会社共同体へ転換した。今回の選挙では法人社会から市民社会へ転換するチャンスだ。(執筆:混沌)

 

幻想の島・沖縄

幻想の島・沖縄

(未読)

大久保 潤 (おおくぼ じゅん) 1963年生まれ。88年、国際基督教大学教養学部卒業。同年、日本経済新聞社入社。社会部で警視庁、成田空港、検察・裁判所、法務省、証券部で企業財務などを担当。2005年3月から08年2月まで那覇支局長。現在は社会部デスク。