経済大国カルタゴ滅亡史

   

経済大国カルタゴ滅亡史―一冊で読めるポエニ戦争ハンニバル戦記

経済大国カルタゴ滅亡史―一冊で読めるポエニ戦争ハンニバル戦記

   

 
著者は海上自衛隊の艦隊司令まで勤めた高級軍人。
ごちゃごちゃしたポエニ戦争を簡潔にまとめている。
漏れだって塩野七生とか読んでいるんだけど、アウトラインが頭に残りにくいんだよねえ。
いっぽう海外旅行なんか行くと『地球の歩き方』の後ろのほうに載っている歴史のページと自分の見聞でイメージつくったりする。
そういう大握みするのにちょうど良い本だった。
”折角優秀な軍人がいたのに馬鹿な政府のせいで滅んだカルタゴ”という捉え方に太平洋戦争での海軍の無能を追求してきた著者の思想が伺えるかな。
    
・BC20C コーカサスよりセム族の一派がレバントへ南下。ギリシア人は「東人=フェニキア人」と呼ぶ。
・BC8C〜 アッシリアバビロニアペルシャに支配される。
・BC4C  アレキサンダー大王に滅ぼされる。(カルタゴだけ残る)
   
フェニキアピグマリオン、義兄を謀殺。姉ディドーは北アフリカに脱出、新都市=カルト・アダシュト=カルケドン=カルタゴ建設。
トロイア戦争の敗将アエネアス、逃避行の末カルタゴに到達。ディドーと恋に落ちる。
・ゼウスの奸計によりアエネアストロイア建設を志しイタリアへ出発。ディドー悲嘆し自殺。
アエネアスの子孫代々ラテン王国を継ぐが、お家騒動発生。前王女シルビア、マルス神に犯され双子を産むがアムリウス王に捨てられる。
・成人した双子はアムリウス王を倒し新都市ローマを建設。
   
追記)
ところでさ、高校の頃固有名詞に苦しんだ漏れとしては、
・ヘレナ=ヘレンの子達=ギリシャ民族
・ポエニ=フェニキアラテン語読み
とか簡単なことさえ分かっていればもっとスッキリ理解できたのに〜と思う。
ヘレニズム時代が始まりました、じゃなくて、ギリシャ時代がはじまったって言ってよ。
ポエニ戦争じゃなくてローマ・フェニキア戦争って言ってよ。