- 作者: 三橋貴明
- 出版社/メーカー: 彩図社
- 発売日: 2007/06/15
- メディア: 単行本
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嫌韓本かと思ったら結構面白かった。韓国経済をネタに国際収支のお勉強ができるお得な一冊。
漏れは1997年の通貨危機は日本の経済テリトリーが米帝資本に奪われた事件だと思っている。その結果韓国は米帝植民地に成り下がったと吹聴してきた。究極的には「韓国」という歴史の浅い人造国家が解体してしまうことをマジメに心配している。
(因みにそうなると「反日神話」も崩壊する。所詮底の浅いデマゴギーなんだから日本人は長い目でみてやれよ)
しかしそれにしては最近のマスコミで韓国経済好調!韓国企業GJ!韓国株式高騰!韓国通貨強力!ウリナラマンセー!とかいわれて、「おっかしーなー」と思っていたのだ。
GDP=家計の消費+企業の投資+政府の支出+純輸出
●外貨準備の増加=A経常収支の黒字+B資本収支の黒字
韓国は、経常収支は黒字+資本収支は黒字 なので 外貨準備が大きい →マンセー
だけどよく見てゆくと・・・
A経常収支=貿易収支(モノの売買)+サービス収支(サービスの売買)+所得収支(金融商品の売買)+経常移転収支
経常移転収支というのはタダでお金をあげること。韓国の場合は海外の家族への送金が多い。
B資本収支=直接+証券+その他+「資本移転及び非金融資本収支」
資本収支の黒字=お金が流れ込んでくること=借金でも配当でも海外からの資金の引き上げでもいい。
問題は韓国人は自国ではなく海外の株式に投資するようになっているのに、なぜか株高であること。
そのカラクリは、海外からの流入資金が土地投機や自社株買いに向かっているから・・・
で、この資金流入の主体が「円借りトレード」というわけ。
じゃぁ円金利がちょっとでも上がったら?((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
実際その予行演習が 2.21利上→上海株暴落→世界同時株安事件 だった。。。
●ウォン高阻止のための為替介入
(1)韓国政府が借金して集めたウォンでドルを買う→外国への借金が増える
(2)韓国政府が韓国銀行に命令してドルを買わせる→ハイパーインフレの危機!→通貨安定証券でウォンを回収→中央銀行が赤字!!
韓国の対外純債権=対外債権−対外債務=10兆円(2006年末)
しかし、上記対外債務には韓国銀行の通貨安定証券20兆円=借金は含まれていない。もしその証券の半分が外国人保有なら?債務超過!!
●サムスンの収益構造売上高 営業利益 営業利益率
・国内 2兆円 1兆円 56.1%
・海外 6兆円 0.2兆円 2.4%韓国企業は国内市場を支配し、消費者に高い買い物をさせて儲けている。→物価高の韓国。日本への買い物ツアー人気。
●韓国人件費製造業月給:韓国$2307 シンガポール$2053 台湾$1654 (2005年)
大卒初任給:韓国110:日本100 (1000人以上の大企業、2006年)
労働生産性:韓国$10.4/Hrs 英国$32.1/Hrs 独国$34.0/Hrs 仏国$35.6/Hrs 日本$39.9/Hrs 米国$40.0/Hrs (2000-2004年)