農業でも、日米関係でもないTPPの見方
中国がTPPに対して抱える4つの懸念(後編)
日中が連携してアジア経済統合を進めよ
朱 炎  【プロフィール】 バックナンバー
2011年11月18日(金)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20111115/223864/?P=1
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 しかし、最近のTPPに関する論争を見ていると、日本はこれらの経済的利害より対米関係への配慮を最重要なファクターとして検討しているではないか。「アメリカから参加を誘われたから、断れない」「日本は普天間基地の移設問題で日米関係を悪化させた。TPPに参加して、日米関係重視の姿勢を米国にアピールする必要がある」「米国経済はいまだに金融危機後の不況から抜け出していない。輸出拡大、雇用拡大を図る政策を取っている。それに協力しなければならない」。

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TPPにおける米国の利益は、必ずしも日本の利益に合致するとは限らない。ちなみに、米国はTPPの旗振り役を務めているが、国内に反対する声もある。米国は、参加を確約しているわけではない。実際、米韓FTAに調印してから議会の承認を得るまで、説得工作に4年間もかかった。

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