白人と黒人赤人の資産格差

米国の白人と黒人の資産格差:過去最大の19倍、景気低迷で−ピュー
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=a1Lc9V9nrGsE
http://pewsocialtrends.org/2011/07/26/wealth-gaps-rise-to-record-highs-between-whites-blacks-hispanics/


  7月26日(ブルームバーグ):米国で黒人とヒスパニックの資産が2009年6月までの景気低迷の間に白人と比較して大幅に減少し、人種間の格差が過去最大に拡大したとの調査結果を、無党派の調査団体ピュー・リサーチ・センターが示した。
  同センターのリポートによると、平均的な白人世帯の純資産は09年末時点で黒人世帯の19倍に上り、格差はデータ収集が始まった1984年以降で最大に広がった。白人世帯とヒスパニック世帯との差は15倍と、少なくとも25年で最大に達した。
  調査員のラケシュ・コチャール、リチャード・フライ、ポール・テーラーの3氏は「06年の住宅市場のバブル崩壊とその後07年後半から09年半ばにかけて続いたリセッション(景気後退)は白人層よりマイノリティーの資産により大きな犠牲を強いた」と指摘。「住宅価格の下落は全てのグループで最近の家計資産減少の主因だったが、ヒスパニックが住宅市場崩壊による打撃を最も激しく受けた」としている。
  リポートによると、不動産市場バブルの崩壊による影響の度合いには地理が影響している。ヒスパニックの住民は、カリフォルニア州フロリダ州ネバダ州、アリゾナ州など不動産価値が最も大幅に低下した州に「過度に集中」しているためだ。
  インフレ調整後の資産は05−09年に平均的なヒスパニック世帯で66%、黒人世帯では53%それぞれ減少。白人世帯は16%減にとどまった。
  リポートは、白人世帯では純資産のうち住宅資産が占める割合がより小さく、このことは白人層にとって「住宅市場のバブル崩壊の影響に関する教訓になった」と指摘している。