让子弹飞

2011年3月2日(水)
“中国ジャスミン革命”の実現性
ツイート1本で100人以上を拘束した当局の大慌て
福島香織
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110228/218661/?ST=world
 
 中国の今年の「お正月映画」で、改革開放後の中国映画史上最高の興行成績を誇った姜文監督・主演の「譲子弾飛」(弾丸を飛ばせ)は、「革命」がテーマだった。
 
 もちろん、中東で起きている「革命」の連鎖を先取ったものではなく、呼びかけられたが不発に終わった「中国ジャスミン革命」(2月20日、27日)を予想したものでもなくて、単に辛亥革命100周年に合わせただけの企画だろう。だが偶然にしても、この映画に描かれている「革命」への政治暗喩と現在、中国の水面下で動いている何かが符合するようでもあり、よく党中央宣伝部の検閲を通ったものだと驚かざるをえない。
 
 この映画は、民国(中華民国が成立した1912年を紀元とする紀年法)8年を舞台に、革命理想主義者(姜文)と悪徳地主(周潤発=チョウ・ユンファ)の対決を中心に描かれたコメディである。
 
 革命理想主義者が民衆を扇動しようとしても、民衆はちっともついてこず、地主をやっつけたとたん、民衆が押し寄せて家財道具を奪ってゆく。革命理想主義者の共に戦った兄弟たちまで、女と家財を奪って、馬がひく列車(馬列車=馬列主義=マルクス・レーニン主義の暗喩)に乗って、発展の象徴「上海・浦東」へと走ってゆく、というラストで締められている。
(略)