増長し、無限に乱れる「欲望大国」中国のいま

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またWACの反中国本かとスルーしようとしたのだが、面白いから困る〜
宮崎正弘さんも石平さん。
この二人ほどリアルな中国を語れる論者はいないんじゃないか?
それにWAC=花田紀凱は反中国かもしれないけど、この二人はそう単純ではない。
タイトルはどぎついけれど、ちゃんと読めば単なる悪口本でないことはすぐにわかる。
ヘタレなニッポンサヨクが直視しない「中国共産党が支配する社会」の暗部を怖れず語る。
だが中国の市井の庶民へのambivalentな暖かい眼差しが根底にある。
だから、暗い話ばかり書かれていても、なにかユーモラスな、なにか希望的な印象を残す。
元中国の伝統的エリートだった石平さんが祖国を憎むわけもない。
石平さんは祖国を愛するが故に腐敗堕落に怒り、共産党を打倒を訴えるのだ。
これを「反中国のウヨク」で片付けるニッポンサヨクは傲慢で滑稽である。
面白いのは石平さんより宮崎さんのほうが中国地誌をよく知っており、日本人の宮崎さんが元中国人の石平さんに中国を紹介するという構成になっていることだ。(^_^)
石平さんは宮崎さんの提示する事実を中国人として解釈するのだが、それが結構きつい。
それで宮崎さんがそんなに酷くないでしょう?となだめるという構図。