朝鮮民族を読み解く

   

朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫)

朝鮮民族を読み解く―北と南に共通するもの (ちくま学芸文庫)

   
昔読んだ本を再読。
古田先生は漏れの朝鮮観の基準になっている。
先生は小室直樹先生の学燈を引き継ぐオーソリティだ。
小室直樹は朝鮮・韓国人に耳の痛いことをたくさん書いてきた。
しかしそれが皆広遠な博識とリソースに基づいているのでサヨクは忌々しく思っても反論できない。
古田先生もそういうタイプの学者だ。
政治に右顧左眄することなく、学問的に正しいと判断したことだけを忌憚なく言う。
朝鮮人やザイニチのひとを元気づけるために彼らの歴史観を採用してあげましょう」なんてNHKのような卑屈傲慢な発想はしない。
ソエジーが書いていたけど、実は韓国本国でも小室先生は人気があるんだそうだ。
やっぱりある程度の知識のある韓国人なら、自分の受けた教育に欺瞞があることは気づいているし、「日本右翼」の言っていることにも正しい部分があることに嗅覚が働くんだろう。
そういえば最近ソウル在住の知人が知り合いの韓国人と飲んでいたら小さな声で「ボクは独島は本当は日本の主張が正しいと思いますけどね」と耳打ちしたそうだ。しかも同じようなことが何回もあったよし。
やっぱりウソはいつかはばれるんだよねえ。
ましてや朝鮮式の粗雑なウソは日本のネットウヨクでも突っ込みまくれる初級編だからなあ。。
  
で、内容だが、
  

第1章 韓国人の人間関係
第2章 北朝鮮の古くて新たな挑戦
第3章 宗族か民族か「個人」か
第4章 ウリとナムの力学
第5章 理気の世界
第6章 「事大」と「小中華」

しかし彼らのこのような行動の裏には日本に弱小国として侮蔑されているという疼くような抑圧感、いな危機意識があるのである。だからウリは「大国のごとき幻想」を鎧うのである。(略)
このようにして朝鮮民族は歴代己を護ってきたのだと分かれば、我々は彼らをもっとよく理解できるのではないだろうか。我々は彼らに鎧をゆっくりと脱いでもらう努力をしなければならない。それにはこちら側が、両民族間の歴史をきちんと認識し、そして彼らは弱小国だという侮蔑からまず捨てなければならないだろう。[p203-205]

李朝茶碗は日本では美であり、朝鮮ではまったく美ではなかった。したがって庶民は戦後生活が豊かになるにつれ、陶器の飯茶碗を捨て、彼らにとってはより美しいもの、光る金属の器へと什器を変えていったということになる。ゆえに、かっての朝鮮の役の際、連れてこられた彼の地の陶工たちは日本でこそ厚遇されたものであり、よく言われる陶工悲話などもかなりの眉唾物と言わねばなるまい。[p214]

第五章「理気の世界」に関しては、小倉紀蔵氏の『韓国は一個の哲学である―<理>と<気>の社会システム』(一九九八年、講談社現代新書)を併せて読まれることをお勧めしたい。こちらの方が、著者の第五章の記述より出来がよい。この著者が「韓国哲学」などという、無いものを唱道しているのはどうかと思うが、氏自身がその創造者となるのであれば、諸手をあげて賛成したい。[p218]

  
追記)
ところで
  

その意味で、韓国が「恨」の国というのは正しい。
ただし、前にも書いたが、この「恨」は、韓国通(笑)がゴタク並べて解説するような立派なもんじゃなくて、「他人がうまくやってるの見ると腹が立つ」というたぐい。
(コリアニメやつあたり 2009.05.11)

腹が痛い
という言い回しがある。
 
そのままの意味以外に、日本語では「大笑いするほど面白い」という意味をもつ。
一方、韓国語でも同じ言い回しがある。
ただ、意味は少し違っている。
韓国だと他人がねたましいという意味。
 
韓国人と嫉妬心の関係については、前に書いたことがあるが、筆者は、この表現、韓国人を実によく示していると思っている。
何かというと、人を見て、うらやましく思い、悔しさを懐いている、という感じ。
 
これで想起されるのが、恨(ハン)という概念。
「韓国」「朝鮮」を語るとき、実によく持ち出される言葉だ。
だいたいが、もったいぶった解説つきで(笑)
 
が、韓国人は腹が痛いっつえば、大体は片が付く。
 
「恨」みたいな漢語を前にすると、張り切ってゴタク並べたがる人が多いんだけど、はっきり言って痛々しい。
そんなに深いこと考えてないって(笑)
(コリアニメやつあたり 2009.04.01)

ちなみに、歴史問題だの日韓関係だのの話になると、
「日本は我々に嫉妬している」と素で言うとりますからな。
「文化的なコンプレックスがあるから、歴史歪曲するのだ」みたいな。
  
「え〜、知らなかったぁ!Σ(゚Д゚;」
  
文化的に韓国に嫉妬してる日本人って、本当に存在するのか????
(コリアニメやつあたり 2007.10.31)