教科書では読めない中国史

教科書では読めない中国史―中国がよくわかる50の話

教科書では読めない中国史―中国がよくわかる50の話

   
あとがきに書かれても遅いんですけど・・・

「教科書では読めない中国史」などと、大仰な題をつけたが、これは、なかば編集部の意向でもある。私は小学校から大学に至るまで一貫して教科書中心主義であり、参考書などは使わなかった。教科書に書かれていないことは覚える必要はないし、出題されるはずがない。それは教える者と学ぶ者の間の暗黙のルールと思っていたのであり、30年たったいまでもその考えは変わらない。したがって、拙著は歴史の教科書を蔑するものでは、けっしてない。歴史を勉強する学徒諸君は、どうか本書よりも教科書を読んでほしい。[p317]

  
それは兎も角、本書はとてもまとまりの良い教科書のようである。
獣道?岡田史観から学び始めた漏れには、逆に新鮮であり、頭が整理された。
それでも漏れ的にはポイントはこうなる。
   
(1)多民族時代(中華世界成立前)
(2)漢人時代
(3)新漢人時代(漢人・胡人の融合)
(4)異民族支配時代
(5)近代
  
要するに「中国人」の実質は3回変わっているんだよ。
(4)の幕間に明があるわけだが(3)の復興といえるのかどうか謎。
「滅清復明」は漢民族主義とは言えない。