雇用問題

なんだかこの2誌は同じ週に同じテーマを取り上げていることが多いんだが、談合でもしてるんかいな?
  

週刊 ダイヤモンド 2009年 2/7号 [雑誌]

週刊 ダイヤモンド 2009年 2/7号 [雑誌]

踏みにじられる非正規社員の尊厳 90年代に人間の定義が変わった 赤木智弘○元フリーターのフリーライター
 
(略)
 国民を肉体面、経済面、福祉面で守るというのが国家の重要な役割だ。ところが、非正規社員は経済面、福祉面で守られず、攻撃されている。「国家の役割」の価値とはそんなものかと思う。
 それなら。もう一つの肉体面の安全の価値も同程度に低く、他者を攻撃しても許されるのではないか。日本はそういう国になったのか。そんなふうにも思えてきてしまう。
 非正規社員の正社員化を企業に求めれば、企業は生産を海外に移し始めるかもしれない。
 しかし、非正規社員の待遇の改善に真剣に取り組む前に、簡単に海外に移転してしまうというのはひどい話だ。そういう企業の海外産の製品を排斥するような単純な民族主義的な運動でも起こらないと非正規社員を救うような改革は期待できないのかもしれない。
[p35]

善意の行動が長期的には裏目に 労働規制の強化は間違いだ 池田信夫○経済評論家・上武大学大学院教授
 
 派遣村を偽善と批判するのは筋違いだけれども、一方で、雇用の問題を政治に利用するのもどうかと思う。
 民主党は製造業への派遣をやめろと言い始めたが、それは偽善だ。経済が縮小している時期に、四六万人の派遣を正社員として雇う企業がどこにあるのか。選挙の票目当てにいいかげんなことを言うのはやめたらどうか。
 民主党は本当はこの構図に気づいているだろうが、もっと問題なのは善意でそういうことを言う人だ。
(略)
[p55]