中華ファシズムとネトウヨ

   

   

北京の55日 デジタルニューマスター版 [DVD]

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チベット問題で対日問題ではなく汎中国的現象なのだとばれてしまった中国の排外主義だが、漏れとまったく同じ事を言っているブロガー発見。『中華的多少銭』の中華ウォッチャーのベテランさんなので漏れも自慢げ(^o^)
   
ニッポンサヨクは日本の情況を「格差社会に晒された無学貧困大衆の不満が排外主義を蔓延らせている!」と分析している。しかし漏れは日本の場合そもそも冷戦に伴う「戦後民主主義」自体が異常状態だったと思うのであまり賛成できない。そして、この分析がまんま当てはまるのは実は中国なんだと思う。
 
別宮暖朗さんの指摘によると500万人/世代もいる中国人大学生のほんとんどは世界水準では大学レベルには達していないらしい。しかし彼らはそれでも世代人口2500万人の20%しかいない”エリート”。この自負と実態の格差に彼らは憤懣やるかたないだろう。
で、もうひとつ指摘しなきゃならないのは「植民地」は前戦間期に「儲かる商売」じゃなくなったってこと。ウイグルチベットも軍事的に必要だから持ち出しで支えている。だいたい経済だけならわざわざ植民地にしなくても経済侵略はうまくいっている。にもかかわらず原住民はすぐ騒ぐ。中共はある意味本気で困っているんだろう。同情しないけど。
漢代から辺境経営などというのはよっぽどの幸運に恵まれない限り経済的には持ち出しだ。日本の植民地で黒字だったのは台湾だけ。朝鮮も満洲も対露軍事緩衝帯として赤字で維持していたのは有名な話。
   

こういう若者が、各地方都市部に数百万人、もしかすると一千万人超いるということです。
大卒者の7割が就職できるが、うち4割が初任給千元以下、という大本営発表が本当ならば、新貧困層は凄まじい数に膨れ上がっているはずです。

農民暴動は抑えられても、都市部住民の不満は政権をひっくり返す恐れのあるものです。
学はあっても資産もチャンスも無い、そういう若者の存在は一触即発の危険をはらむものです。

もはや、中国社会の矛盾はパンパンに膨らんでるんです。
これを必死に隠すための「オリンピック宣伝」であり、「国民の団結デモえ」であり、愛国運動だと私は予想します。

チベッ○についてもそうです。
実は、チベット維持と開発に莫大なお金をつぎ込んでいる政府は、一般漢民族からの批判を何より恐れてます。
我々は物価も高く、給与も上がらず、生活が苦しいのに何無駄金使ってんだ、ってなね。
http://plaza.rakuten.co.jp/chinalifecost/diary/

  
追記)
中国人の異常な排外主義はついに欧米人の認識するに至った、という漏れの着眼点もまったく同じ指摘をしているブログを発見。
つうか、要するに誰もがそう思ったってことね(^_^;)
でもさ3年前の「反日暴動」を”正当な中国vs反省しない日本”という構図で支持したサヨクはまたもや分析を間違えたことがばれた。なんだよ〜別に日本とか関係なくね?チベットみたいな明らかに中国が悪い問題で、日本が関係していなくても、中国人は気に入らないと排外暴動起こすんじゃねーかよ。てな具合。
   

ただいずれにしても中国の反日活動は大きく報道され、「中国人と日本人はものすごく仲が悪い」という印象を市井の人たちに残したことは確かです。
(略)
そんな普通のイングリッシュマンが2番目にした質問が、「何で日本人と中国人は仲が悪いの?」でした。それほどまでに、あの事件の印象は強かったということです。
   
ところでぼくは、そう質問されて答えに困ってしまいました。シリアスに議論するというのだったらいくらでも説明できますが、彼はもっと軽い好奇心から聞いているにすぎません。
     
くどくどと長い説明をしても怪訝に思われるだけで、たぶん彼を納得した気にさせることはできません。論理ではなく、感覚で理解しあえる共通の「符号」が見つからないのです。
     
仕方がないので、「お隣同士というのはどこもいろいろあるんじゃないかな」とお茶を濁すと、「そうか、イングランドとフランスみたいなものなのかな」と、大いにずれてはいますが、とりあえず彼の持つ符号のレパートリーのひとつをクリックして、話題はフットボールに移りました。
       
今、中国国内のみならず、世界中の都市で紅い旗を振り回す中国人の異様な愛国活動を、3年前の反日活動に比べる論調をあちこちで見かけます。
          
もし今彼に「何で日本人と中国人は仲が悪いの?」と聞かれたら、答えは簡単です。
         
というより、たぶんそんな質問をする人はもういません。
         
どこの国の政治家や企業が中国人の抗議活動に屈しようと、中国人は今回の一連の愛国行動で、世界中に共通の符号をばらまいたのです。それは10年や20年では消えません。
      
TITLE:Meine Sache 〜マイネ・ザッヘ〜
URL:http://meinesache.seesaa.net/

    
追記)
なお、本エントリの写真は漏れがなんとなく連想して付けたのだが、やっぱり同じ連想をした人がいた。ψ( `∇´ )ψ
エントリを書いたあとにこんな記事をみつけた。

義和団モデル
     
 英国とフランスだけを見ても、欧州の中で中国に対する姿勢の差は大きい。ただ「いざ、中国が彼らの持つ既得権を犯し始めたら、義和団事件の時のように、欧州は共同して中国に当たるのではないのか」と感じさせられることがある。それは、欧州の人々と話していて、彼らが日本人とは相当に異なる中国人観を共通して持つと知る時だ。
     
 欧州のチャイナ・ハンズは中国の発展を賞賛して見せる。しかし、「巨大化する中国は結局は危険な存在になるだろう。宗教を持たない中国人。彼らの行動に歯止めをかけるものはないからだ」と本音を語る人が実に多い。
     
 「中国人は西洋人とは完全に異なる存在」という動物を見るような意識が心の奥底にあるのだろう。こういう話を聞かされるとつい、義和団事件を描いた映画「北京の55日」の底を流れる西欧人の古典的な中国観を思い出してしまう。
     
TITLE:NET EYE プロの視点
URL:http://www.nikkei.co.jp/neteye5/suzuoki/20080218n5b2i000_18.html