協働の記憶

   
国民国家が誕生した頃、世の中はまだ農業中心社会だった。
そこでは協働する「ワレワレ」があった。
協働は人を結びつける。
 
いま人々は競争する。
感覚的にはゼロサムゲームだ。
競争は人をバラバラにする。
   
日本は1970年まで古典的協働性が生きていた。
しかし、その記憶のあるのは団塊世代までだろう。
いまその世代が退場しつつある。
古い国民国家の記憶が消えてゆく。