BSニュースでナーシを特集していた。
面白いのは彼らはセックスに鷹揚だということだ。
子供を作るのは愛国者の義務。だからセックス奨励だそうだ。
ところで一時は僕もはまったライヒだが、彼のファシズム論は要するに
「リビドーを無理に我慢するとファシストになる。(超訳)」
である。
それに対してコリン・ウィルソンが
「ナチはセックスに鷹揚だった。」
と批判していた。
今回リアルタイムファシズムをみてウィルソン説が確認されたみたいだな。
プーチン政権の謀略・・ロシア版紅衛兵と中央アジア
☆プーチン“紅衛兵”6万人集め旗揚げ、野党勢力を敵視
ロシアで、プーチン大統領への忠誠を誓う、
官製青少年組織「ナーシ(友軍)」が本格始動した。厳格な規律を保ち、
ほぼすべての左右野党勢力を敵視するこの組織を、
一部メディアは、文化大革命期の中国の大衆運動に例え、
クレムリンの“紅衛兵”と呼ぶ。「ナーシ」は先月15日、全国30支部から、
高校生ら約6万人のメンバーをモスクワに集めて
“旗揚げ興行”の街頭行動を決行、
圧倒的な動員力を誇示した。
イズベスチヤ紙によると、
さらに総帥ワシリー・ヤケメンコ連邦委員らは
先月30日、クレムリンで
プーチン大統領との異例の接見を許され、
大統領自身が後見人であることを示した。「ファシズムからの祖国防衛」と不可解な目標を掲げ、
極左「国民ボリシェビキ党」から、
民主派の日系女性政治家イリーナ・ハカマダ氏まで、
ほぼすべての反大統領勢力を敵視する。
20歳以下の青少年が主体だが、総員数など詳細は不明。一部で既に
「クレムリンの紅衛兵」の呼び名を付けられた。
だが、紅衛兵運動が当時の毛沢東を崇拝する学生の間で
自発的に広がったのに対し、
こちらは、ウラジスラフ・スルコフ大統領府副長官が
ひそかに作り上げた官製組織だ。狙いの一つは、グルジアなど
旧ソ連圏で民衆蜂起による体制交代が相次いだ状況を踏まえ、
ロシアで同様事態が起こった時に、
「ナーシ」を「政権側デモ隊」としてぶつけ、
反政府蜂起をつぶす点にある模様だ。消息筋は、「批判能力を持たない若年の“紅衛兵”で
権力を守ろうとしている」と読む。(読売新聞)
TITLE:娘通信♪ : プーチン政権の謀略・・ロシア版紅衛兵と中央アジア
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私は英語版でしか読んでいないのですが、クラウゼビッツの戦争論と同じく、引用されることだけが多く、実際には読まれることが少ない典型であるライヒの作品です。西尾幹二氏の近著に触発されて、とうとう読んでしまう羽目になりました。読後感としては、まず最初に読みにくい。これは英語で読んだせいかもしれません。次に後は繰り返しが異様に多い。つまるところは、ファシズムは人間の非合理性の再生産を可能にする古い権威主義的な性道徳に由来するという説(ドグマ)に尽きるわけですが、この繰り返しに400ページも付き合うのは正直言って苦痛です。当時としては、問題意識自体は相当斬新だったのかもしれません。でも還元主義的なドグマの連続です。もう少し感受性が強い時に読んでいれば、別な受け止め方もあったのかもしれません。でもこの種のドグマに免疫ができた今となっては、なぜこんな特異なパーソナリティが生まれたのかというほうに興味は向かうばかりです。ただ独特の魔力は確かに感じることができます。つまるところ信ずる人には果てしもない魅力を持つ作品なのかもしれません。暇な人以外にはお勧めしません。
TITLE:Amazon.co.jp: ファシズムの大衆心理 (上): 本: ヴィルヘルム・ライヒ,平田 武靖
URL:http://www.amazon.co.jp/gp/product/4796700307/503-5002769-4674357