株式公開の怖さ

欧米の有名企業では世界企業のくせに株式公開していない会社がけっこうある。公開していうる場合でも創業家が株を独占している場合が多い。
結局株を公開するってことは 会社 for Sale なわけで、常時買収される危険に晒されるってことだから、そうしないで済むに越したことはない。ってことなんだろうね。
日本の社長なんて所詮サラリーマンばかりだから、そういう危機意識が薄いのか?こんなんで会社法改正されて大丈夫なのかなあ。やっぱり平和ぼけの団塊世代が淘汰されないと目が覚めないのかも。
しかしこの防衛策、最終的に問題になるのは相続税なんだよな。株を集めても死亡時にばらけてしまえば元の木阿弥。資本関係を安定させるためには相続で優遇して大資本を育成するべきなんでしょうか?それって結局貴族制になっちゃうけど外国への対抗上やむを得ない?

ワールド経営陣が自社買収 総額2300億円、企業防衛へ上場廃止

 東京、大阪の両証券取引所に株式を上場するアパレル大手のワールド(神戸市中央区)は二十五日、上場廃止を目的に、寺井秀蔵社長の保有会社がワールドの経営権を取得するため株式公開買い付け(TOB)を実施すると発表した。

 社長ら経営陣による事実上の自社買収で、一般的にはこれをマネジメント・バイ・アウト(MBO)という。株式買収(千四百億円)と株式交換(九百億円)の総額は二千三百億円に上り、MBOとしては国内最大規模。上場廃止を目的にしたケースは初めてとなる。

 ワールド経営陣は、発行済み株式のうち、ワールドが所有する自社株以外の株式を一株四千七百円で買い取る。買い付け予定株式数を全株取得すれば、ワールドの発行済み株式66・67%を所有する筆頭株主となり、経営権を掌握する。

 株式を買い取るのは寺井秀蔵社長が全株式を保有する持ち株会社の子会社、ハーバーホールディングスアルファ(神戸市中央区)。TOBは二十七日に開始する。TOBが成功すればワールドの上場は廃止され、ハーバー傘下企業として事業をそのまま継続する。

 ワールドの経営陣は上場廃止によって、経営の意思決定を迅速化。短期的な業績変動に左右されずに機動的な経営体制に移行するとしている。堅調な業績に加え、大きな投資計画がなく上場による資金調達の必要がないことも背景にある。

 ワールドは一九五九年に婦人服卸業として神戸市で発足。九三年には大証二部、九八年には東証二部に株式を上場、九九年にはそれぞれ一部に昇格していた。資本金は百八十七億三千九百万円。〇五年三月期売上高は前期比3・8%増の二千四百五十一億円。

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 MBO マネジメント・バイ・アウトの頭文字で、経営者や会社幹部が自社の事業部門などを買収すること。一部事業の経営権を役員や社員が取得して独立する場合のほか、友好的なM&A(企業の合併・買収)にも活用され、「現代版のれん分け」ともいわれる。

TITLE:FujiSankei Business i. 総合(2005/7/26)
URL:http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200507260032a.nwc