海辺のカフカ

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上) (新潮文庫)

話題の本。文庫になっていたので昨日今日で読了。
太田述正宮崎正弘によると村上春樹は中露でも人気で「日本文明」のソフトパワーを示すそうだ・・・しかし・・・そんなにすげえか?
僕は浪人時代に『風の歌を聴け!』を読んで以来のファンだが、結構ムラがあるよな、このひと。
私的には彼の最高傑作は『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』だと思うが、なんだかその頃からリピートモードに入っちゃった気がする。
海辺のカフカ』も「お馴染みのキャラ」と「十八番のプロット」を繰り返した「村上朝日堂謹製」の謹呈品という感じだ。
思想的な新味が感じられない。
「文学・哲学談義」はプチ教養趣味の読者層にはうけるのかもしれないけど、浅い。うんちくマンガじゃあるまいし。
ついでに村上春樹お得意のエロシーンも、今回はずいぶんと地味。歳をとったせい?
敢えて新味といえば、「母親」が前面に出ているということくらいか。
               
ところでぶっちゃけ「佐伯さん」って碇ユイ綾波レイじゃないの?(爆)
村上春樹オタク説。