甍(いらか)の波と雲の波、 重なる波の中空(なかぞら)を、 橘(たちばな)かおる朝風に、 高く泳ぐや、鯉のぼり。 開ける広き其の口に、 舟をも呑(の)まん様見えて、 ゆたかに振(ふる)う尾鰭(おひれ)には、 物に動ぜぬ姿あり。 百瀬(ももせ)の滝…
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