27階建て自宅@インド

チャイナ・ウォッチャーの視点
親日だがスズキ工場ではストも インド12億人のパワーと混沌
2011年11月28日(Mon) 森 保裕
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1592?page=1
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 ただ、教育熱心なお国柄だけに生徒や学生が受けるプレッシャーも大きい。インド政府の統計によれば、2010年の全インドの自殺者は13万4599人(06年比14%増)。うち生徒や学生は7379人、同26%増で、1日平均20人の学生が自殺したことになる。生徒や学生の自殺の動機は「病苦」「家族関係」と並んで「試験に失敗」が多い。教育関係者の間では、受験偏重の詰め込み教育を改めるべきだとの声が強まっている。
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 現地ガイドによると、ダラビは約1.7平方キロの土地に推計100万人の貧困層が居住する超過密地帯で、平均約10平方メートルの部屋に4、5人が暮らす。スラムには、プラスチックや缶のリサイクル、染め物、皮なめしなどの「地場産業」があり、出稼ぎ農民らが1日10時間で約100ルピー(約165円)という低賃金で長時間働く。薬品や下水の異臭が漂う職場は、エアコンや換気設備もない劣悪な環境。飲料水の供給も十分ではなく、トイレも不足し、下痢を伴う病気にかかる人も多いという。

 一方、ムンバイの住宅地には、世界でも有数の大富豪の「自宅」として建設された27階建の高層ビルが「インディアン・ドリーム」を誇示するようにそびえていた。総工費は推定10億ドル(約780億円)。建物の中には映画館やプール、ヘリポートまでが備わっており、数人の家族のために数百人の雇員が働く。

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