中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス
「中国を変えるのは革命しかない」iPhone握り孫文の再来を夢想する
福島香織
2011年10月19日(水)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20111017/223248/
(略)
 よくも悪くも、今年の流行語のひとつは「革命」であることは間違いない。
 
 北アフリカや中東での「ジャスミン革命」が、リビアのような一見安定していた独裁国家にまで広がり反体制派との武装闘争の末、体制が崩壊した。夏には来年に五輪を控えた英国・ロンドンの暴動が各都市に波及したかと思うと、秋には米国・ニューヨークの「ウォール街を占拠せよ」反格差社会デモが広がり、これが台湾、韓国、フィリピン、東京にも波及している。
 
 若者がインターネットのソーシャルメディアを駆使して結束して、世の中を変えていこうとする海外での動きに、中国当局が警戒心を高めているのは周知の通り。そのさなかにあえて「辛亥革命」を記念する催しを行うのは、確かに神経を使うところだろう。
(略)
 「中国でウォール街占拠デモのような運動が起きないのは、それは長期にわたって、若者たちの思想と言論が抑圧されてきたからだ。中国の大学生たちだけでなく、中国の公民には、思想の独立性が欠如している。これは中国人の一種の病理だ」
 「経済的な欲望の追求があまりに多いため、思想が麻痺し、iPhoneを持っても、それはメンツのためでしかなく、それをもって語る思想がない」
 「ウォール街選挙デモを中国人が行おうとしても足元にも及ぶまい。…中国の現実は空っぽの殻なのだ。国民も思想がなく空っぽなのだ」

 そして、こう結んでいる。

 「100年前に孫中山が封建思想から人々を解放したが、今また中国人は偽りの社会主義式中国思想にとらわれている。もし今、孫中山がいたらもう一度革命を起こすだろうか」
(略)