陸山会事件有罪擁護論説、チョ露骨すぎ〜〜〜。
ネットでの判決批判がすごかったので慌てて沈静化に乗り出したんでしょう。
ニッケイってここまで売国だったんだ。びっくり。
裁判員=世論の動向+検察が信用できない→検察証拠を無視して有罪でOK、という逆転の発想w
最大の根拠は心証!!
「裁判官」って心理学者かなんかなんでしょうか?

陸山会事件、「予想外」判決を導いた元秘書の心証 被告人質問の言動、裁判官の不信招く
2011/10/2 14:04
(日経、11年10月02日)
(略)
 ところが今回、東京地裁の登石郁朗裁判長(57)は石川議員ら3人の調書の多くについて検察側の証拠請求を却下した。
 「『特捜部は恐ろしいところだ』と威迫ともいうべき心理的圧迫」を加えた上で、「これぐらい書いても、小沢さんは起訴にならないから」と伝えたのは「利益誘導」、共犯者が自白したように装って自白を迫る「切り違え尋問」もあったとし、調書に「任意性はない」と判断した。従来の特捜事件では考えづらい展開だった。
 
■「推認」で有罪
 
 しかし、判決はこれらの調書を用いずに、有罪の結論を導き出した。
 判決は、石川議員が小沢元代表から借り入れた4億円を12回にわたり5銀行の6支店に分散入金した後、陸山会の口座に集約した流れに注目。登石裁判長は「迂遠(うえん)な分割迂回入金」と呼んで「4億円を目立たないようにするための工作とみるのが自然かつ合理的」と判断、隠蔽の故意を認定した。
 大久保元秘書が「石川議員らとは共謀していない」と争った点はどうか。判決は、大久保元秘書が土地購入を発案し、売買契約を結び、さらに本登記の翌年への繰り延べを仲介業者と交渉するなどした経緯から、「明示的にせよ、黙示的にせよ、石川議員と意思を通じていたことが強く推認される」と共犯関係の成立を認定した。
 判決は客観証拠に基づきつつ、大胆な「推認」を重ねたように見えなくもない。しかし推認が可能だったのは、公判での石川議員らの態度で、「有罪」の強い心証を得られたからだろう。
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 そもそも調書を証拠とすることは刑事訴訟法では「例外」。法廷に出てきた証人は反対尋問や、裁判官の補充尋問によって本当のことを話しているか確認できるが、紙の記録ではそれができないからだ。つまり被告が自ら体験したことを語る被告人質問は、被告にとって有利、不利を問わず最大の「証拠」となる。
ベテラン刑事裁判官は「被告人質問では供述内容だけでなく、表情やしぐさ、口調なども読み取るために、全神経を集中する」と話す。一段高い法壇から正面の被告人席を見据えると、傍聴席から想像する以上に細部が見えるともいう。 
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 09年、国民が刑事裁判の一審の審理に参加する裁判員制度が始まり、刑事裁判は大きく変わった。裁判員が調書の任意性などを判断することは難しく、膨大な書面を読み込んでもらうことも不可能なため、法廷でのやりとりを重視する本来の審理の進め方が広まった。

 特捜事件は裁判員裁判の対象ではないものの、裁判官らの意識が調書裁判からの脱却に向かい始めた以上、無関係ではない。厚生労働省元局長の無罪が確定した郵便料金不正事件などで、あらかじめ描いた筋書きを押しつける強引な取り調べが問題となった今となってはなおさらだ。

 登石裁判長は、司法研修所教官などを経て、06年から東京地裁部総括判事を務める。手堅い審理をするとされるベテラン裁判官が示した今回の判断が異例のものだったのかどうか。石川議員ら3人は地裁判決を不服として控訴しており、判定は東京高裁に委ねられる。

 10月6日には、石川議員らの共犯として強制起訴された小沢元代表の公判が始まる。担当する裁判官も弁護人も異なり、検察官役を指定弁護士が務める。証拠の採否も改めて判断されるので、審理の行方を軽々に予想することはできない。ただ、元秘書3人が証人として出廷することは決まっている。石川議員の証人尋問は10月28日の第3回公判から始まる予定だ。
(社会部次長 並木康紀