國枝氏政府紙幣を否定

さて品無し根拠無し論理無しの國枝さん。
読者の評価も厳しいことになっているが、果敢に反増税論者に挑む今回は政府紙幣
さてさて今回はどうなっているかな?
 
追記)
ところで暫定的に増税論者と呼んでいるけど、なにも漏れはすべての増税に反対しているわけではない。
中期的には財政均衡のための増収減払は必要だし、景気回復後の増税には賛成だ。
漏れがイヤなのは大蔵帝国の植民地拡張のための盲目的増税主義とそのエピゴーネンなのだ。
だから増税の必然性とロジックが示されればいつでも転向するつもりなんだが。。。
一度も納得行く説明に出会えないんだよね。

まっとうな理論で考える日本経済
政府紙幣発行で財政再建可能」のウソ
國枝繁樹
2011年8月1日(月)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20110726/221685/?rt=nocnt

ポイント
・日銀の通貨発行益は、通常の状態では貨幣需要側に制約される。流動性の罠の下でも、金利が非常に低いため重要な財源とならない。
政府紙幣は、発行時には利益を確保できても、流動性の罠からの脱出の際の政府紙幣回収に伴い損失が発生するため、中長期的に重要な財源とはならない。

(略)
 実は最適な通貨発行益のあり方については、マクロ経済学者が最適課税論の枠組みを用いながら分析を行ってきたが、サマーズ・ハーバード大学教授やキング・イングランド銀行総裁は、そうした分析につき冷ややかであった。それは、現在の先進国において、通貨発行益の規模は経済全体と比較すれば限定的だからである。
(略)

(にゃんこのコメント)
日銀納付金が小さいのはそもそも国債利率が低いからだろ。それに先取りになるけどサマーズのって結局通貨を発行して国債を買えば利子がついてくるって話で、政府紙幣とは別じゃねえの?

 それでは、最近の日銀納付金が限定的な規模にすぎなかったとしても、日銀がこれまでをはるかに超える規模の国債買いオペを市場で行えば、ずっと巨額の日銀納付金を確保できるのか? 通常の状態では、そう簡単にはいかない。中央銀行が全く自由に実質貨幣残高を決められるわけではないからである。
(略)

(にゃんこのコメント)
だ〜か〜ら〜(笑)
専門用語使えばいいってもんじゃないよ。日銀がお札をすった分だけ国民がお金を使うようになるわけじゃない、って書けば当たり前の話じゃん。言われるまでも無く皆わかってるって。だいたい「全く」自由に実質貨幣残高を決められたら神様か全体主義国家だよwww
そもそもこの論法だと貨幣供給量を増やすこと自体を否定することになるよ。金融政策無効論!アホかw

 さらに、仮に日銀が大量の国債を買入れ、実質貨幣残高を急増させることで、流動性の罠を脱することに成功したとしよう。期待インフレ率が上昇し、名目金利が0から正となれば、通貨発行益も正に転じる。このため、流動性の罠脱出後は、巨額の国債保有する中央銀行は巨額の通貨発行益を享受できると考える読者もいるかも知れない。
 しかし、流動性の罠を脱出すれば、同時に通常の貨幣需要側の制約が復活するので、高いインフレの発生を回避するために、中央銀行保有国債を売却し、実質貨幣残高を減少させる必要が生じる。
(略)

(にゃんこのコメント)
貨幣供給増やして景気回復したらインフレになるので回収しなくちゃならない。だからチャラといいたい???
まず景気回復したら貨幣需要が増えるので同額を相殺する必要は無い。
貨幣供給でインフレ心配するくらいに景気回復するなら結構な話じゃん。十分意味がある。
あと、流動性の罠の話なんて枝葉。小論文では省いてくださいw

政府紙幣が日銀券と完全に代替可能な通貨だとすれば、国民にとっては、政府紙幣でも日銀券でも同じなので、政府紙幣の増加分だけ、日銀券の保有を減らす。それに対応するため、日銀は国債を売り、日銀券を吸収する。
(略)

(にゃんこのコメント)
貨幣需要一定のもとの話なのであんまり意味が無い。
政府が貨幣を発行して自分で支出する=貨幣需要もその分増えるなんて事態は想像したくもないみたいだね。

 だが、流動性の罠を脱すれば、再び貨幣需要側の制約が効いてくる。高インフレを招かないためには、政府紙幣または日銀券を減少させる必要が出てくる。仮に政府が直接、政府紙幣を回収すると、今度は政府紙幣の回収に伴って、政府は損失を被ることになる。直感的に言えば、流動性の罠の間は安い製造コストで印刷した紙切れを例えば政府紙幣1万円として大量発行することで利益を得ることができるが、流動性の罠を脱する際には政府は同じ紙切れを1万円で回収しなければならないので、損失が発生するのである。
(略)

(にゃんこのコメント)
すでに指摘したように同額の貨幣を回収する必要は無いのだが、たとえそうしたとしても様々な経済的意味がある。
だが長々引用したのは別の理由だ。
「お札を発行してまた回収する」コストってそんなにでかい金額になるか?
必ずしも物理的に紙幣を増刷しなくたっていいわけだし、そうしたとしてもたいした金額じゃない。
それを「損失が発生する」とわざわざ書くのはマイナス要因を強調したいのだろう。
しかし何度も書くようにコストが掛かっても経済のエンジンをかけるという十分な意味がある。
にもかかわらずこんな微細なマイナス要素は書くけれど意義やプラス要因は完全スルーする。
著者の偏った思考を典型的に示しているので引用した。

 狸の札に惑わされることなく、増税や歳出削減により地道に財政再建を進めることが求められる。

(にゃんこのコメント)
(笑)

追記)
読者コメント

筆者は丹羽春喜博士の著作をまともに読んだことがあるのだろうか。政府貨幣と言っても、日銀券と政府紙幣が併行して発行される訳ではない。政府貨幣発行権を使い日銀に帳簿上の政府貨幣を売りつけ、日銀がそれを日銀券で買い取るわけで、日銀の負債勘定には、日銀券発行に伴う負債は計上されない仕組みである。インフレになるかどうか現在のデフレが20年以上続いた状況を筆者は理解していないのではないか。100兆円や200兆円ぐらい政府が財政出動しても需要が供給をとてつもなく追い越すようなインフレなど起こりようがない。エコノミストを名乗る者はリアリストになってほしいと願いたい。世話焼き爺