どうしていまだに為替介入とか言ってんの?

為替介入なんてことは金融が自由化された瞬間から無意味になったんだよ。
いまだにマスゴミが介入なんてことを言っているのを聞くと怒るというより不思議な気分になる。
どうして高学歴で物知りなマスゴミの皆さんがこんな初歩的な理解がないんだろう?
 
為替を左右するのは「通貨の量の大小」のみだ。
だから論理的に為替対策は円の量を増減させることしかアリエナイ。
いまなら円をドルに対して増やさなければならない。
つまり国内支出を増やすことなんだけど、金利がゼロでも民間がカネを使わないなら政府が使うしかない。
それに対して「クニの借金が増えるからイケナイ」なんて反対するヒトがいることが信じられない。
だってクニの借金問題は結局通貨の信任と表裏なんだから、いま通貨高ってことは正にクニの借金は問題ではないことを示しているんじゃないか。
 
追記)
ついでに不胎化という謎のコトバについても漏れの理解をメモ。
 
すべては市中=民間銀行を中心に考えれば良い。
銀行は円・ドル・国債をもっている。
ドル安のためには、銀行のもっているドルを減らせばいい。
政府は日銀に借用書を書いて円を刷ってもらう。
政府はそのカネを握りしめて銀行に行きドルを買う。
政府は買ったドルをタンスしまいこむ(笑)
銀行では円が増えてドルが減る。
この時点では全体として円の量が増えている。
だって日銀はただ円を印刷しただけなんだからw
ドルのほうは一定であることに注意。
さて放っておくと銀行は増えた円を運用してしまう(笑)
そうなるとインフレが起こるかも知れない。
(てか今の場合は起こった方がいいと思うけど(^^;))
日銀はあわてて銀行に持っている国債を押し売りする。
そして受け取った円を日銀は燃やしてしまう(爆)
すると銀行では円は減って以前と変わらず。ドルは減り国債が増える。
 
なんか話が循環している。
連立方程式で考えるとわかりやすい。
日銀は円を刷って燃やしてチャラ。
政府の日銀への借金も返済してチャラ。
銀行の金庫では円はチャラ。ドルが減り国債が増える。
 
ん?政府はどうやって借金を返したのかな?
国債を印刷して銀行に買ってもらうか増税するしかない。
結局、政府に借金が増えドルタンス預金が増える、という結果。
国民が強制的にドルタンス預金させられたのと一緒。
そこになんの意味があるんだ?
あきらかに損する金融商品を買うに等しい。
逆に言えば非不胎化って結局は国債の日銀引き受けと同じじゃね?
 

https://www.rakuten-sec.co.jp/web/market/opinion/horiko/horiko_20100902.html
(略)
今の為替市場で効くような介入をやろうと思えば、恐らく数10兆円単位の資金が必要でしょう。またそれは同時に、日本が今回の「戦闘」に使える最大金額にも近いと思います。即ち、弾倉に入っている銃弾はせいぜい数10兆円です。一方で敵である為替市場の出来高はBISの発表によると1日で350兆円です。しかも相手は毎日新しい弾倉を補充できるのです。短期的に市場との戦いに勝つ事があっても、時間の経過と共に相手に残りの銃弾数を見透かされ、遅かれ早かれこの戦闘に敗れるのは目に見えています。この戦闘に敗れてきた結果が、現在外国為替資金特別会計に発生している30兆円もの含み損失なのです。
 
私はよく為替介入を、「勉強もしないで成績表だけ書き換えるようなもの」と例えます。為替相場も成績表も「結果」であって、その場だけインチキをしてしのぐ事ができても、後で必ず痛い目に遭う、という意味です。そもそも即効性のある市場対策など、ロクなものはないのです。既にここまでの説明で、口先介入に意味がない事はご理解いただけると思います。即ち、「為替介入をやるぞ」と言った所で、市場には「それじゃかかって来いよ」と言われるだけなのです。
 
それではなぜ非不胎化介入も愚策なのか。私が言いたいのはそもそも、「円を売るのはいいが、何故ドルを買わなければならないのか」という事です。特にアメリカやユーロが、これだけ通貨を印刷してきている時に、です。日本は介入して得たドルで米国債を購入します。するとアメリカの中長期金利が低下して、アメリカ国民が本来負担すべき利払い負担が減少します。これは実際に2003−4年、日本が大量のドル買い・円売り介入を実施して起こった出来事です。しかし日本がこれだけ苦しい時に、何故また他国の国債を購入して、本来アメリカ国民が負担すべき利払いの一部を日本人が負担しなければならないのでしょうか?
 
他国の国債を買うくらいであれば、自国の国債を買えばいいのです。前出のテレビ番組で具体策を聞かれ、私は「まず、日銀による国債購入を大胆に増やすべきだ」と答えました。思い付く円高対策はたくさんありますが、これはまず最初のステップです。(略)

「非不胎化」という話は迷信のようなものだ
加藤出・東短リサーチ取締役チーフエコノミスト - 10/09/17
http://www.toyokeizai.net/money/markett2/detail/AC/3cb1f92d66c2a1916242bdcb8263f991/
(略)
 「非不胎化」という話は迷信のようなものだと思っている。もともと金本位制の時代の準備預金の量に制約があった頃の議論だ。
 
 日本の為替介入の制度は、オーソドックスな金融の教科書どおりにはなっていない。日本の場合、介入は外国為替特別会計で行われる。財務省は円資金を持っていないので、円売り介入するには、日銀に国庫短期証券(FB)を発行して資金を借りて、介入先の銀行に配る。
 
 とりあえず、日銀に一時的に借りた金なので、今度はしばらくしてから、国庫短期証券を市場で発行して、日銀に返す。つまり、その瞬間に、散布された資金は財務省が吸収するので、結局、日本の為替市場介入というのは、準備預金残高に対しては中立になる。
 
 つまり、つなぎ資金の間だけ、準備預金が増えているにすぎない。そこに大きな意味があるのかどうかということが、まず1点。
(略)
――準備預金が増えると金融緩和の効果や円安効果が出ますか。

 まず、介入を行って準備預金が増えると為替レートに影響を与えられる、というストーリーには条件がある。それは、金利がゼロ近辺ではなくて高いとき、ということだ。

 介入をして、準備預金が増えて、それによって短期金利が下がり、長期金利も下がって、銀行貸し出しが増えて、マネーサプライが増えて、インフレになれば、為替レートも下落するだろうというのが話の流れ。

 しかし、いま、インターバンク市場は準備預金に対する需要がなくてお金がジャブジャブあふれている。追加的な金融緩和効果がなかなか得られないなかで、介入によって形の上では準備預金が増えても、単に日銀口座におカネが眠るだけで、実体経済におカネは回らないのが実情だ。ロジックはまったく破綻しているが、為替市場は美人投票なので、市場参加者が材料にしているだけだ。
(略)
平常時であれば強烈な緩和策であるはずの新型オペに効果がないのは、それぐらい、短期金利長期金利も下がってしまっているということだ。そのぐらい、おカネに需要がないということが問題だ。
 
 おカネの供給不足ではなくて、需要不足が日本の問題。それなのに、なぜか、介入とセットでやるとミラクルな効果があるように思っている人が多いのは不思議だ。
(略)