- 作者: 三橋貴明
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2011/03/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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韓国内市場を寡占して得た利益を元手に全世界に薄利多売、上がった利益は外国人株主と経営者が山分け。
これじゃ国民経済にとって何の意味があるの?
という内容。
正直新しい情報はなかった。
でも、こういうタイトルの本が出版されること自体に意味がある。
ただ「自国籍」企業が儲かっても「国家・国民」が豊かになるとは限らない。
そんな必然的な関係は崩れてしまった。
これ、90年代のグローバリズムブームのときに散々言われたことだ。奥田経団連会長まで言っていた(笑)
三橋さんはこの本で、いままでのように単に事象解説を行うだけではなく、企業活動は国民国家の利益に合致すべきだ、という価値観を披瀝している。
これは一歩踏み込んだ立場だ。
しかし原点に戻ったともいえる。
なんたって経済学の父アダムスミスの『国富論』は『道徳感情論』とセットであり、経済は倫理と一体で考察されるべきものとしてスタートしたのだから。
The Wealth of Nations
The Theory of Moral Sentiments