子供は親の戦利品

日経をはじめとする「韓国マンセー」報道に冷ややかな本国人。

【趙章恩(チョウ・チャンウン)】
ITジャーナリスト。高校卒業まで東京で育ち、韓国ソウルの大学卒業後、ソウル在住。日本経済新聞「ネット時評」、西日本新聞、BCN、夕刊フジなどに連載。著書「韓国インターネットの技を盗め」(アスキー刊)「日本インターネットの収益モデルを脱がせ」(韓国ドナン出版)
「講演などで日韓を行き交う楽しい日々を送ってます。韓国情報通信部と傘下機関・IT企業の対日戦略リサーチ&コンサルティング、日韓IT視察を企画運営するJ&JNETWORKの代表であり、韓国で唯一、日本とのITビジネス交流を図る非営利団体JIBC(Japan Internet Buisiness Community)の会長を務めています。日韓両国で生活した経験を活かし、韓日のIT事情を比較解説する講師として、韓国の色んな情報を分りやすく伝えるジャーナリストとしてもっともっと活躍したいです。
韓国はいつも活気溢れ、競争が激しい社会なので変化も早く、2〜3ヵ月もすると街の表情ががらっと変わってしまいます。こんな話をするとなんだかきつそうな国〜と思われがちですが、世話好きな人が多く、電車やバスでは席を譲り合い、かばんを持ってくれる人も多く、マンションに住みながらもおいしいものが手に入ればおすそ分けするのが当たり前の人情の街です。みなさん、遊びに来てください!」

それにしても漏れが許せない考え方に、
「子供は親の財産。貧しい親にとっては唯一の財産」
という考え方がある。
これが中華文化圏になると形を変えた階級制度の残照のようなものになってしまい、主人に対する下僕として妻や子をみているわけだ。
儒教原理主義の韓国で性暴力が異常に多い理由もここにある。
性暴力や虐待と違い、高度教育を受けさせるのは一見大切にされているように見えるが、結局馬主がレースに勝たせようという心理と同じで、本当に子供を愛しているからなのか疑問に思わざるをえない。どうせ(中国以外の)東アジアに知識なんかないオバマ(というか、そのライター)も罪な引用をしたもんだ。
韓国人にとって不幸なのは、これは教育問題というより社会のメリトクラシーシステム全体の問題だからだ。
ようするに李氏朝鮮の呪いってわけ。
儒教的価値観が崩壊したとき、やっと自由で創造的な教育が可能になる・・・はずなんだけど、韓国の場合サヨクまで儒教的だからなあ、いっぺん批林批孔の文化大革命でもやらなきゃだめかも(笑)

2011年2月9日(水)
これを機会に韓国は本当に優秀な教育国家を目指せ
オバマ大統領が韓国教師を称賛
趙章恩
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20110208/218354/

(略)
 日本では、「KOREA」という言葉は7回も登場したのに日本については何も言及しなかったと、わざわざ指摘した新聞もあった。一般市民からすれば何の意味もない比較である。米国に褒められることがそんなにうれしいのだろうか? それに韓国の小中高校の教育は大学入試がすべてある。どういう過程を経たかに関係なく、結果として名門大学に何人入学させたかで学校の評価が決まってしまう。韓国の教育制度は問題だらけだというのに、オバマ大統領に褒められてしまうと、なんだか後ろめたい。
(略)
 日本でもたびたび紹介されているように、韓国では収入の8割ほどを教育費、つまり私教育に注ぎ込む。子供のためにオールインした結果、自分の老後対策を全く取れることができず、子供に依存するしかない構造となっている。ここまでやったのに子供が名門大学に入れず就職もできなかったら、一家が都市貧民になるのは時間の問題である。

 韓国教育開発院が、全国2527世帯を対象に2010年に実施した調査によると、3歳以上の子供の私教育参加率は99.8%であった。74.3%私教育費に負担を感じていて、42%私教育費のために生活費を切り詰めていると答えた。さらに、42.7%は私教育費が負担で出産をあきらめたことがあると答えている。「私教育費負担が出産率低下の主犯である」という項目に95.8%が「イエス」と答えている。私教育費が負担で子供を産まなくなる国が他にもあるだろうか。それでも65%は、経済的余裕があれば私教育費支出を増やしたいとしている。
(略)
 まだ30代だというのに、同窓会で自分の話ではなく、自分の子供がどれだけ優秀なのかと何時間もしゃべりまくる人が多くてびっくりしてしまう。「子供は親の戦利品」という考え方がいまだに根強く残っている。
(略)